2010年09月25日

『おと×まほ(11)』

白瀬修 先生が綴りに綴った魔法少女物語も11巻目。“此方” が中学2年生へと
進級し、ストーリーも新たな気持ちでスタートしております。
(イラスト:ヤス 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/otomaho/index.html


出会ったその時からスカートたくし上げ・・・って何て不埒な、と思ったらこれまた
とんでもない設定で斬り返されたし。まともな・・・まともな人はおらぬのか。(w

そんな感じで “深未” 初登場の回でしたが、話のメインは “瀬乃”。それも
“瀬乃” と “白姫” に纏わる因縁めいた繋がりが鍵となっています。なんか
“此方” さんの異常なハイ・スペックぶりがさらに浮き彫りとなってます。

そしてその因縁にまきこまれた “彼方” は新たに登場した “瀬乃” の力に
一度は叩き潰されますが、「魔法少女たる理由」 を窮地の中で見つめ直した時
彼らしい起死回生の一手で押し返し、と相変わらずのゴリ押しぶりに一安心です。


変態度が増した “いいんちょ” や “丈”、そこに “みさら” と未だ底知れぬ
可能性を秘めた “深未” が同じクラスメイトとして過ごすことでどんな物語が
生まれてくるのか。引き続き楽しみにしておきたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 01:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『魔王はあまねく愛をまく!』

前作 『シャムロック』 シリーズに続いて 沢上水也 先生が送るセクハラ・ラブコメ。
「GAマガジン Vol.4」 に掲載の短編を読ませていただいた上で手に取りました。
(イラスト:ひづき夜宵 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/maoh/index.html


ひょんなことから無意識に好意な女の子へセクハラしまくる魔王子となって、しかも
相手からも運良くまんざらではない感情を向けられるという、うらやまけしからん少年
“桜山流星” に嫉妬せざるを得ない、そんなお話。

“つぼみ” や “真里亜” が “流星” に好意を抱く過程はだいぶ無理してますが
そこは勢いで補いながら読むのが吉でしょう。テンション高めなラブコメですし。
ねちっこい描写はあまり無いので「エロい」というよりは「えちぃ」感じです。

とりあえず短編で見せた3人の関係がこれで裏付けされたので、セクハラ対象が更に
増えていくのであろう、ということと 「魔王」 の存在がどんな風に明らかになるのかを
注視すべく、冬の2巻刊行を待ちたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 01:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『月光』

「第16回電撃小説大賞」 最終選考作にてデビューとなる 間宮夏生 先生の本作。
紙切れに綴られた 「殺しのレシピ」 から始まる一つの愛の形を見届けてきました。
(イラスト/白味噌 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1009.php#new16


── 浮き世離れした魅力がありつつもどこかミステリアスな少女、“月森”。
── 彼女が持つノートに挟まれた、稚拙とも言える殺人計画のメモ書き。
── “野々宮” 少年がそれを手にした途端起こる、彼女の父親と母親の死。


第三者からすればただの交通事故、ただの失踪事件にしか見えない2つの出来事から
「殺しのレシピ」 という存在を知ってしまった彼が 「“月森” 殺人犯説」 を胸に
秘めつつ、彼女の真意を探ろうと近付いていく──。

片や 「殺しのレシピ」 のことなど全く知らないかのようなそぶりを見せる彼女は
親の死をも関知しないかのような面持ちで彼に好意を寄せていると宣言し、やがては
体をも預けるほどに接近し、翻弄していく──。

真実に辿り着くまでの二人の駆け引きや、その過程において気付く自分の想い、互いの
本心といった流れは 『“菜々子さん”の戯曲(シナリオ)』(高木敦史・著) がイケる
クチな方ならまず問題なく読めることでしょう。中々に楽しませてもらった良作でした。

posted by 秋野ソラ at 01:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『小春原日和の育成日記(2)』

『乃木坂春香の秘密』 の著者である 五十嵐雄策 先生が送るラブコメ育成日記、第2巻。
お嬢様学校への入学を果たした “日和” の次なるステップを確かめさせてもらいました。
(イラスト/西又葵 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1009.php#new7


前巻では丸ごと1冊使ってプロローグを、みたいな雰囲気でしたので今巻で改めて話の
進め方を確認させて頂きましたが 「クエスト提示」→「ミッションクリア」 な流れで
“日和” の成長と “ゆーおにーちゃん” への恋慕が募る過程を描いていくのですな。

“日和” さんの後先考えない自分へのムチャ振り具合に焦ったり、ハードルを上げた
目標を何とか乗り越えたときにホッと胸を撫で下ろす感覚は正に “祐介” が抱くそれと
近似するかのようで。姫乃宮版 「ぴよの団」 が出来た時は正に嬉しさも感じましたし。

“唯香” に思わず “美夏” の影がちらついたりだとか、“雀ヶ原” お嬢様の辛い過去を
見せつけられて驚いたりだとか、アブノーマルな人物が出てくるのは 有沢まみず 先生の
影響ですかね? とか色々気になりますが、輝ける未来に向かっての邁進を望む次第です。

posted by 秋野ソラ at 01:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『よめせんっ!(3)』

「嫁さん千人できるかな?」 と “ねこがみさま” が “広人” の幸せを願って
奮起する様子を描く マサト真希 先生のハートフルライフ&ラブコメディ第3巻です。
(イラスト/ごまさとし 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1009.php#new8


幼き日に抱いた淡い恋心を胸に “広人” を婿に取らんとする金狐一族の姫 “あやの” が
今回の嫁候補。しかし彼女の婿になる、ということは 「鰹屋」 の性を捨てる、ということ。
当然彼としても、“ねこがみさま” としても承服できる話ではありません。

そこにお目付役の “甚右衛門” と金狐メイド隊部隊が何としても姫の婿に、と介入して
嫁候補たる妖怪たちと徹底抗戦。その中で見えてくる金狐一族の、“あやの” 自身の事情が
“広人” に一つの決断をさせることとなります。

そしてその結果として自分の力の更なる発露と、“広人” 自身にとっての 「幸せ」 を
改めて認識することとなりました。男として株を上げたなぁ、と思います。今巻も中々に
ハートフルな内容でした。次なる嫁候補として何が出てくるのか、期待しておきます。

#イラスト的にも。(w

 
 

posted by 秋野ソラ at 01:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル