2010年05月22日

『神様のメモ帳(5)』

ドラマCD第2巻 『神様のメモ帳 歌姫の危険なアングル』 が発売になっていると共に
6/26売りの 「コミック電撃大王」 より Tiv 先生によるコミック連載もスタートする
ことが決まった 杉井光 先生、岸田メル 先生の 『神様のメモ帳』 最新第5巻です。

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1005.php#new5
http://www.lantis.jp/special/drama/memo2/


支倉凍砂 先生が 『すべての愛がゆるされる島』 にある 「あとがき」 の嘘つきっぷりを
大絶賛されておりましたが、今巻の 「あとがき」 もなかなかのモノがあったかと思います。
この書きっぷりの良さは 「嘘あとがき力(りょく)」 と名付けておきたい今日この頃です。

さて、今巻は 杉井 先生が 「やりたくない」 と公言する短編集を4本収録ということで
一つ一つ、順を追って感想を述べておこうかと思います。


 「はなまるスープ顛末」

  “木村” 氏の、聞いている分には十分引き気味な情熱の裏で “ミン” さんの過去が
  おぼろげに姿を現す、という “ミン” さんにスポットの当たった珍しい展開。
  ・・・次巻にもこの設定が活きてきそうなところが注目すべき点と言えるでしょう。


 「探偵の愛した博士」

  私にしては珍しく早い段階で犯人とその犯行動機が推理できた内容です。“アリス” が
  “友造” さんのことを気に掛けている理由が彼女らしくて嬉しかったです、ある意味。
  ・・・この頃の “アリス” は “ナルミ” に対してそれほど羞恥心がないですね、確かに。


 「大バカ任侠入門編」

  岸田メル 先生が描く「平坂組」の面々(3人)がいかにも、という感じでステキでした。
  最後にどう落ち着くんだろう、とあれこれ類推しながら読み進めていましたが、こちらも
  いかにも、といった落としどころで楽しませてもらいました。“ナルミ” の言動と共に。


 「あの夏の二十一球」

  オールスターというか、メンバー総出で野球しなければならなくなるお話ですが、この
  熱さをどう表現したらいいのか。とにかく読んで体感してもらうしかない秀作かと。
  ここを読んでもらわないと 「あとがき」 や表紙のイラストに繋がりませんし。(w



・・・「一年に一冊じゃないメモ帳なんてメモ帳じゃありません」などというつぶやきも
見かけられたりしますが(苦笑)、引き続き 『メモ帳』 の執筆予定アリ、という思惑
には一読者として素直に喜ばしく思う次第です。楽しみにしております。

つぶやき、と言えば「電撃チャンネル」のインタビューシリーズ「電撃な人」第7回配信
において 杉井 先生がゲスト出演されております。『メモ帳』 の秘話などファンなら
必聴の価値アリですので、ちょっと録音状態が悪いですけど、オススメです。

http://ch.dengeki.com/program/dengekinahito


#店を出さないにしてもラーメン自体のプロデュースとかしてみたらよろしいのでは。(^_^ヾ
#そして 「電撃」 関連のイベントなどで出店してもらうとか。専用の車で屋台にするとか。

posted by 秋野ソラ at 00:06 | TrackBack(0) | ライトノベル

『俺と彼女が魔王と勇者で生徒会長』

哀川譲 先生が生み出した 「第16回電撃小説大賞」 最終選考作品。口絵のイラストと
あらすじを見た感触で 「これはイケる!」 と思いつつ手に取らせていただきました。
(イラスト/H2SO4 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1005.php#new12


  「魔王が俺だと気が付かない彼女」


この 「ありえねーだろ、ふつう」 という設定を維持することで、ここまで小気味良い
そして熱い展開もあるラブコメが描けるのかと思うと何とも興味深い話であります。
ついつい何度か読み返してしまいました。

“魔王” のことを憎たらしく思う言動と “紅太郎” にベタ惚れな可愛らしい言動。
彼女 ── “伏城野アリス” の何とも裏腹な様子がやはり読んでいて面白いと感じる
一番の要素かな、と思ったりしています。

いくつか設定が活かしきれていない、というか置き去りになっているところもあるように
見受けられましたが、それを払拭するほどにキャラのやりとりが活き活きとしているので
十分に楽しませてもらいました。5月売りの新作の中では個人的にイチオシの一作です。

posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『イスカリオテ(5)』

三田誠 先生、岸和田ロビン 先生によるアイロニック・アクションも5巻めの刊行を
迎え、ストーリーの展開も一気に激動の最中へと突入しております。

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1005.php#new8


『レンタルマギカ』 もそうなんですが、フォントの違いによる差異の付け方が上手い
というか、選んでいる文字の形が素晴らしいというか。ここはまさにデザイナーさんの
勝利なんだな、というほかにないのですが。

“カルロ” の告白、“イザヤ” の願望、そして “ノウェム” の吐露。どれもがどれも
衝撃的であり、情熱に溢れ、深くそして強い想いでありました。というか、“ノウェム”
の 「変化」 もついにここまで来たか、という感慨深さでいっぱいです。

“蒼馬” の模倣、“シスター・レア” の思惑、そして “玻璃” の宣言。さらには
“ラーフラ” が最後に見たものが “イザヤ” たちの物語にどう絡んでくるのか。
残巻数もわずか、ということでますます目が離せないタイトルです。


#三田誠 先生ならば7冊で見事、決着をつけてこられることでしょう。
#「+α」の部分は短編集や番外編などに充てられることを願っております。

posted by 秋野ソラ at 00:04 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『藍坂素敵な症候群(2)』

個人的には 東条さかな 先生のイラストがステキすぎる 水瀬葉月 先生の新シリーズ。
第1巻の内容がこれまたステキでしたので期待を胸に第2巻を読ませて頂いております。

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1005.php#new9


今回の罹患者 “宇奈月仁央” を治療すべく活動する 「医術部」 の面々のやりとりが
何とも面白くて何度顔をほころばせたことか。移動中に読んでいたのでかなりあやしい
人に思われちゃいましたよどうしてくれますか。(w

って話はさておき。今回も様々なフェティシズムあふれるシーンの連続で、しかも
東条さかな 先生のイラストが的確にアシストしてくるので何ともたまりません。
術衣姿でプール掃除って青少年には悩めるシチュエーションですな。(w

そんな羨ましい様子とは対照的に、“仁央” を救う上での一筋縄ではいかない切り返し
のある物悲しい結末、その当事者となってしまう “涅槃皇終”(ねはんすめらぎつい)
の機微が何とも 水瀬葉月 先生らしい描写になっているのが印象的でした。


“浩介” の罹患した病気の初期症状がどこまで進むのか、“素敵” たちの想いの変化
と共に展開が楽しみなところであります。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『俺の妹がこんなに可愛いわけがない(6)』

満を持しての 「アニメ化決定!」 の知らせに俄然、期待が高まる 伏見つかさ 先生の
大人気シリーズ 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』 第6巻の登場です。
(イラスト/かんざきひろ 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1005.php#new1
http://www.oreimo-anime.com/


  「誰だオマエ──!?」


そりゃあ “京介” たちじゃなくてもそう突っ込まざるを得ない、というか。古来より
よく見かけるシチュエーションではありますが、やはりインパクトはデカいです。
カミングアウトした内容も含めて。まさしく必見の一幕と言えるでしょう。

あと、個人的に好きな場面は “加奈子” の仕事っぷりでしょうか。ぶつくさ文句は
言いながらも、ちゃんとプロとしての意識をもって芸能活動をしている、というところ
に心惹かれました。仲間思い、というところも含めて。こちらも見所、ということで。

さて、今巻のラストもまたとんでもない引きを用意してきています。気になって仕方が
なくて 伏見 先生どうしてくれますか!? って話ですけれども、ここはアニメ化の話も
含めて新刊がリリースされるのを待つしかないワケで。期待させてもらいます。

posted by 秋野ソラ at 00:02 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル