2010年03月20日

『スイート☆ライン(3) オーディション編』

有沢まみず 先生、如月水 先生(RED FLAGSHIP)が描く、声優をモチーフとしたラブコメ。
前巻からの引きで見せた “はるか” の去就が気になって仕方が無い第3巻の登場です。

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1003.php#new6


作中の小説 『シックスティーン』 を引き合いに出すのもなんですが、『スイート☆ライン』
に関しても短時間の中で物語世界にどっぷりと埋没できるタイトルだと思います。ここ3巻
全てがそうですね。集中しているからページ数のワリにサクッと読み終えられますし。

“はるか” が流す涙も隠さずに吐露した 「秋宮涼子が父を殺した」 という言葉の意味、
声優となることを目指した理由、乗り越えるべき壁が如く敵対視する “涼子” への思い。
それでも敵わぬと背を向けそうになる彼女を引き止めた “正午” の心意気に注目でしょう。


   「なあ、あんたさ、何か死ぬほど真剣に物事に打ち込んだことはあるか?」


・・・なんか、こう、とても青臭いのにも関わらず身につまされる、というか胸に響く熱血ぶり
でした、あのシーンは。ちゃんと “永遠” に張った伏線も合わせて回収してくるあたりの
お話の運び具合も良かったと思います。そして “トンガ” ちゃんは相変わらず強烈です。(w

恋に仕事に、とひたむき頑張る “永遠” の可愛らしさも相変わらず。挿絵指定もG.J!
ユニットメンバーが揃う次巻でどんな出来事が待ち受けているのか、引き続き楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2010年03月14日

『這いよれ! ニャル子さん(4) スペシャルボックス』

逢空万太 先生、狐印 先生による怒濤のハイテンション混沌コメディ第4巻、ということで
今回は迷うことなく限定の 「スペシャルボックス」 を手に取らせていただきました。

http://ga.sbcr.jp/novel/nyaruko/


色々と選択肢を提示していただいて結局のところ落とし所は・・・・という 『ニャル子さん』
らしいまとめ方がたまりません。ステキです。というか今巻はこれまでの中で使われていた
ネタの量がハンパじゃない気がしました。正直、追いつけないところもちらほら。(^^;

しかし、それを上回るほどに魅せてくれた新キャラクターたちの残念具合、もとい一癖も
二癖もあるキャラクター設定、“真尋” や “ニャル子” とのやりとりが面白いのなんの。
・・・しかし皆が皆、3行で要約してきませんね。そこがまたイイのですけど。(w

何度か言ってますが、別に 「クトゥルー」 とか関係なしに楽しめるので数ある 「GA文庫」
作品の中でも間違いなく5本の指に入るオススメのタイトルです。4月から新しいラジオも
配信決定、ということでこれはホントにひょっとしたらひょっとするかも?



ってことで、お待たせしました。スペシャルボックスに付属の 「這いよる! ニャルアニ」
も拝見させていただいております。これまでに発表された作品も含めて計9本の
FLASHアニメを収録。その内訳は以下の通りです。


 ╂─────────────────────────────────╂

   ・ 「けんてい」
   ・ 「忠誠心」
   ・ 「抱き枕」
   ・ 「ギャルゲー」
   ・ 「RPG」
   ・ 「つづく?」
   ・ 「クッキング」
   ・ 「触れ得ざる聖域」
   ・ 「初恋」
         ※「初恋」 のみ6分アニメ、他は1分アニメ


     監督: 谷 東、 原作・脚本: 逢空万太、 制作: DLE

     出演: ニャル子/阿澄佳奈、 真尋/喜多村英梨、 クー子/松来未祐

     エンディングテーマ 「好き、好き、大好き。」 歌: 阿澄佳奈

                                           (敬称略)
 ╂─────────────────────────────────╂


セルフツッコミあり、各方面からお叱りの言葉を受けても仕方が無いくらい所々にちらばる
ネタの数々。思わずクスッと笑いがこみ上げる内容ばかりでファンならまず買って損はない
でしょう。これだけで 2,940 円を払った価値があると言っても過言ではありません。

・・・って、ちゃんと本編も読んでほしいのですけど。(^^ヾ

ちなみに、これも何度か補足していますが 「SAN値」 というのは正気度を示す能力値です。
精神的な耐性度、とでも言いましょうか。この値の下がり具合によって発狂したりします。
発狂したらマトモなロールプレイは出来ないでしょう。

という小話は置いといて。FLASHアニメの中でも “シャンタッ君” がかなり愛くるしい。
見ていて癒されるような感覚を味わえるのが素晴らしいというか。一見の価値はあるかと。
何やかやで盛りだくさんでしたが次巻も期待しておりますので、よろしくお願い致します。

posted by 秋野ソラ at 11:39 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2010年03月13日

『魔王城四限目』

イラストの 鉄雄 先生を迎えて再出発を果たした 田口仙年堂 先生の 『魔王城』 も
気が付けば4巻目、ということで今巻も楽しく拝読させてもらいました。

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_04


そそのかされたとは言いながらも、“アプリール” という少女が犯した過ちを、背負って
しまった罪をどう受け止めるか、どう対応していくかが焦点となる今巻。大人たちの中で、
そして子供たちの中で見えてくるそれらの違いが上手く描かれていたと思います。


    “ ── 見 つ け て し ま っ た 。 な ん と か す る 方 法 を 。 ”


どんな時代でも、どんな場所でもつきまとう 「正義とは何か?」 という疑問。そんな心が
芽生えゆく世界でも魔人と呼ばれ、忌避され、畏怖され、憎悪の念を向けられつつも生きて
いこうとする子供たちを守るべく “エイゴ” がとった方法は信義に溢れつつも物悲しくて。

周囲の環境に散々振り回されてきた “エイゴ” たちが 「ビエント王国」 の一員として在る
ために向けたくもない牙をむく、という何とも偽悪的な展開にますます目が離せなくなった
と言わざるを得ません。田口 先生が紡ぎだすその先に益々期待がかかるというものです。

posted by 秋野ソラ at 00:57 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『バカとテストと召喚獣7.5』

性別が 「秀吉」 な人はさておき、ついに男性キャラが表紙を飾るという念願を果たした
井上堅二 先生の大人気シリーズも記念すべき10冊目、短編集の刊行に至っております。
(イラスト:葉賀ユイ 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_01


清楚可憐なイメージが失われまくっている “瑞希” さんにはいろいろと思うところが
あったり無かったり、というところですがそれは話の流れなんだからしょうがないので
ひとまずは置いといて。今巻も楽しく読ませていただきました。

「ダウト」をしたり、召喚獣を使って暴露大会をしたり、闇鍋をしたり、という中で
“明久” たちが時にバカ騒ぎを起こし、時に親交を深めていく状況下、ここにきて
“美波” が如何に努力家で、健気で、という一面が際立ってきたように思います。

次巻は “明久” と “瑞希” の同棲生活がスタート、ということで早くも波乱万丈の
予感がひしひしと伝わってくるのが楽しみなところ。引き続き刊行が待ち遠しい限りです。

#“ムッツリーニ” の女装も中々。流石は 葉賀ユイ 先生、いい仕事をされてます。(w

posted by 秋野ソラ at 00:56 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『六畳間の侵略者!?(4)』

健速 先生、ポコ 先生がお送りする、六畳一間に身を寄せ合って和気藹々と占有権を
主張しあう一男五女のラブコメに何やら動きが・・・・と気になる第4巻の刊行です。

http://www.hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup1003.php#novel100303
http://www.hobbyjapan.co.jp/hjbunko/6joma/


・・・って 「HJ文庫」 においてまだ企画が始まってないし。ちゃんと合わせましょうよ〜。
『百花繚乱』 がTVアニメ化する、ということですので「コミック化」あたりが妥当な線
ですかねぇ。こちらもアニメ化して何ら問題ないとは思いますけど。


話を戻しまして。本編は前巻の表紙にもありましたとおり “ティア” が中心となって
展開していきます。その流れの中で “孝太郎” に新たな可能性が見え始めて、更に
「青騎士」 という存在が他の世界へ名残を残している点あたりが今後注目すべき所かと。

本筋以外では、素直な気持ちが前面に押し出された感のある “早苗” が “孝太郎” に
甘えまくったり、カブトムシをトラウマにされた “ルース” がジェノサイド・モードに
突入するなどコメディな要素も上手く取り入れられており、面白さも相変わらずです。

次巻は “ゆりか” にスポットが当たるようですが、それ以前に今巻の引き具合には
刊行が待ち遠しいと思わせる内容が含まれていますので引き続き注視が必要かと。
間違いなく 「HJ文庫」 の中でお気に入りの作品となっていることは言うまでもありません。

posted by 秋野ソラ at 00:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル