2009年12月12日

『アリアンロッド・サガ・リプレイ・アクロス(3) 漆黒の刃、黄金の牙』

あれから1年──。

新生 「金色の狼」、“ユンガー” “エルザ” “ツヴァイ” “ダイン” の4人が
再び集うとき、新たなる陰謀と騒乱が渦巻く。彼らの3巻目となる冒険譚を綴るのは
もちろん 久保田悠羅 先生/F.E.A.R.、イラストレーターの 植田亮 先生です。

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=200812000055


  吉村 : やっぱり魔法の攻撃力に関してはピアニィに負けたくないんで(笑)。
  GM : 攻撃力っ!
  えんどー : 修羅が・・・・・・、ゲームの修羅がここにもいる(一同笑)。


・・・ということで、『〜アクロス』 サイドでも殺意の度合いが高まっている感じが
ひしひしと伝わってくるワケですが、“ツヴァイ” にそっくりな “ドライ” そして
“アイン” との戦いから時を経てついに彼の母親 “イルマ” に繋がる糸口が。

それを辿るうちに、「バルムンク」の新たな陰謀に巻き込まれたり、『無印』 や
『〜ブレイク』 に受け継がれるエピソードを生み出したり、と多彩なリンケージが
今巻でも見ることができます。

「電撃G's Festival! COMIC Vol.8」 から連載がスタートした 佐々木あかね 先生の
コミック 『アリアンロッド・サガ・コンチェルト』 にここで繋がるワケですね。
ここで時系列を揃えるために 『〜アクロス』 も他のシリーズと肩を並べることに。


今巻でもメンバーの登場時期をずらしてみたり、敵に囲まれた時点からオープニング
フェイズに突入したりと、一筋縄ではいかない話の流れを十二分に堪能致しました。
更に始まる第4のシリーズ 『〜デスマーチ』 も相まって展開が益々楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 01:19 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『ソード・ワールド2.0 剣をつぐもの(3)』

「蛮王の剣」 に呪われた少年 “アレク” の解呪を当面の目標として旅を続ける
一行に新たな魔剣の存在が迫る! 北沢慶 先生、そして bob 先生がお送りする
「ソード・ワールド2.0」 をベースとした物語も巻を重ねて3巻目の刊行となります。

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=200908000079


「ルキスラ帝国」 にある 「ライフォス神殿」 の力を頼ったことで巻き込まれる
新たなる騒動、“ユリウス”皇帝の野望。見えてくる「帝国もまた一枚岩ではない」
という事実、そして “ダリウス” の過去と仇敵 “エーラ” の存在。

「黒い旋風」 ともあだ名される彼ですら手を焼く “エーラ” の狙いはここでも
“リリアンナ” ということで彼女が秘めるポテンシャルの高さを裏付ける形に。
“アレク” の魔剣と共に謎が更に膨らんできています。続きが楽しみなところです。

それにしても “ユーリカ” が可愛い。“リリアンナ” と共にお風呂で戯れる中、
示した一途な恋慕の情などは特に。「殺す」という姿勢とのアンバランスさもまた。

#そこへ果敢に攻めていく “ヴラド” もまたステキです。(w

posted by 秋野ソラ at 01:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『アルシャードガイア リプレイ 君といるセカイ』

過去、多数のリプレイ作品にプレイヤーとして参加されてきた 藤井忍 先生/F.E.A.R. が
満を持して送る、「FB Online」公開分を含む『アルシャードガイア』リプレイの登場です。
(イラスト:ぽぽるちゃ 先生)

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_06


  菊池 : 要するに、文化祭で井上純弌を殺していいってことだな!
  井上 : 論理が飛躍してるだろ! 他のプレイヤーを殺すとか言うなよ!!
  菊池 : 飛躍なんかしてないよ! PvPなんだし!!


と、鈴吹太郎 先生、菊池たけし 先生、井上純弌 先生、遠藤卓司 先生と最前線で活躍する
ゲームデザイナーであり、TRPGプレイヤーの猛者でもある先生方を迎えてのセッション。
どうなることかと思いましたが、読んでいて思わず何度も笑みがこぼれる面白さでした。


「FB Online」にて公開されていた「君といるセカイ」。単なる PvP かと思いきや
共通の敵が居るからパーティのバランスも考えないといけないし、GMの仕掛けた緻密で
油断のならないギミックにも対応していかないといけないし、と山場が盛りだくさん。

そして 鈴吹 先生の仰られていたとおりプレイヤーの、そして読者の期待を良い意味で
裏切ってくれるシナリオ構築能力には感嘆、賞賛すべきものがあると感じました。

また、何よりも きくたけ 先生と 井上 先生のやりとりは特筆すべき面白さでしたし
鈴吹 先生や 遠藤 先生の的確な分析能力、そして演技指導(笑)も見ものでしたし、
藤井 GMの「ドジッ娘」キャラを演じる様子はぜひ生で見てみたい好演ぶりでした。


そんな抱腹絶倒必至な 「君といるセカイ」 のその後を描いた 「君といるミライ」。
彼らのことを 「ぱぱ」 と呼び、「・・・・・・ままをたすけて!」 と懇願する少女 “のぞみ”
を手助けする中で遭遇するバトル、FS判定、リドル、そして「言い訳イベント」(笑)。

思惑通りに進むセッションに笑みを隠さないGMの様子や、プレイヤー諸氏の熱演に次ぐ
熱演に振り回されるGMの困惑ぶりも見逃せません。社長の狙いにマッチしたラストも
落とし所としては文句の無いところだったと思います。楽しませてもらいました。

藤井 先生にはこれに懲りることなく、名立たる猛者に立ち向かうGMとして、
リプレイライターとして、そしてプレイヤーとして引き続きご活躍いただけたら、と
願う次第です。

posted by 秋野ソラ at 01:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『SH@PPLE─しゃっぷる─(7)』

横展開も順調に行われている 「富士見ファンタジア文庫」 の大人気シリーズ。
竹岡葉月 先生、よう太 先生でお送りする 「♂♀入れ替わりラブコメ」 告白編です。

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=200812000046


入れ替わりもすっかり様になって 「モテキング」 とも称されるほどになった “舞姫”。
“雪国” の姉である彼女が 「“蜜” に告白してフラれたらしい?」 という過去の事実を
ようやく、しかも他人からの口伝で知ることとなり、また一肌脱ごうという展開に。

“蜜” が秘める想いを応援しようとする “鳥子” や 「後継に」 と推す“胡蝶の宮”、
輝かしい未来へと誘うべく尽力する母 “佐和子”。それぞれの想いが交錯する中で迎えた
“雪国” の設定リミット、「校内舞踏会」で迎えた結末は──。

ということで読んでもらえれば分かりますが、片想いから始まったストーリーは
とんでもない方向へと事態を移していくことになりました。ラストの引き具合も
報われない展開を想起させられる感じで、辿り着く先が気にならずにはいられません。

posted by 秋野ソラ at 01:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・ジェネシス(2) 日常のボーダーライン』

  『ダブルクロス』 シリーズのデザイナーでもある 矢野俊策 先生。
  『アルシャードガイア リプレイ』 でリプレイ本を刊行した 藤井忍 先生。
  『トーキョーN◎VA』 シリーズのデザイナーでもある 鈴吹太郎 先生。
  『火の国、風の国物語』 の著者でもある 師走トオル 先生。

諸先生方をプレイヤーに迎えた 『ダブルクロス The 3rd Edition』 初のリプレイ作品も
伊藤和幸 先生/F.E.A.R.が引き続きGMを務めつつ第2巻が刊行されております。
(イラスト:亜沙美 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=200903000230


・・・ “あやめ” の侵触率の上がり方がハンパじゃない。バックトラックが大変です。(w


今巻も 師走トオル 先生が演じる “神月” が、そして “千鳥” (笑)がイイ味を
出してます。“瞳” を小学校に通わせるためにあれこれ手を回したり、“コウ” と
“あやめ” の仲を取り持とうとしてあらぬ誤解をしてみたり。

#果ては 「裁判所コンボ」 なるトンデモネーミングが出てきたり。(w

お話としては前巻で謎多き存在であった “カイン” の正体を知ることになり、
更には “あやめ” が狙われる形となって、と彼女にとっては苦難、苦悩の道が続きます。

シナリオとしても 「ロイス」 の取り方を活かした 『ダブルクロス The 3rd Edition』
らしさに溢れる興味深い内容になっていて良かったと思います。ラストで見せた去来する
過去という怒涛の引きに、続きが気になって仕方ないぞコンチクショウという感じです。(^^;

posted by 秋野ソラ at 01:16 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル