2009年12月05日

『魔法の材料ございます(2) ドーク魔法材店三代目仕入れ苦労譚』

2009年10月1日に厚生労働省の病名リストにようやく登録された「化学物質過敏症」
と闘う 葵東 先生のデビュー作。そのシリーズ化の証となる第2巻が刊行されております。
(イラスト:蔓木鋼音 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/mahou/index.html


・・・とある理由から トノイケダイスケ 氏の名前が頭をよぎったのは私だけかしら?(w


致死率の高い「赤熱病」の沈静化に東奔西走する「ドーク魔法材店」三代目 “シャルト”。
赤熱病の治療に必要となる「ユニコーンの角」で大儲けを画策する「ダール商会」。
野望を阻害する要因となる「三代目」を何とかしたい魔法使い連盟理事長 “タバラン”。

三者三様の思惑が絡み合い、事態はいよいよもって最悪な状況に陥ろうかというところで
“シャルト” が起死回生の賭けに打って出る! これで何とかなるか、と思いきやそうは
問屋が卸さない。

頼みの綱である “リア=メイ” は「幸運伸(フィファナ)の愛娘」と公言するが故に
窮地に陥るし、“サシャ” も “シャルト” を助けたい一心で無謀の道を往く中で
捕らわれの身になってしまうし、八方塞りの中で救いの道はあるのか──?


・・・というところではありますが、最終的には 「水戸黄門」 的な正義の名と力の下に
事態は好転へと向かいます。“シャルト” の初志貫徹となる言動の数々は読了後に
清々しさを感じました。安直にピンチを解決させない展開も好ましいところでした。

王宮の水面下で起こっている政権争いに際し、“カイラール” 殿下の思惑がイマイチ
読みきれなかったのが今後の展開に影響するのかな、と読んでみたりもしますが
その辺りはぜひ続刊を出して頂いて 葵東 先生に話の先を綴ってもらいたいと願います。

posted by 秋野ソラ at 00:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『神曲奏界ポリフォニカ アドヴェント・ブラック』

口絵を見る限りでは 大迫純一 先生、BUNBUN 先生が綴ってきた「ポリ黒」シリーズも
いよいよ最後か、と思わざるを得ない驚愕の第13巻。満を持しての登場となります。

http://ga.sbcr.jp/novel/p-black/index.html


  「なに考えてるんですか!! まだ終わらせちゃ駄目です!!」


という営業担当者のお叱りを受けて「GA文庫」編集長の最終巻構想は覆されたワケで。
「GA文庫」レーベル最多刊行巻数の記録はまだまだ「ポリ黒」が更新していってくれる
とのことですので引き続き楽しみにさせてもらおうかと思う次第です。

さて、今巻でようやく 「なぜ3枚だったのか?」 というところが明らかになったワケですが
「最初から」 だったとは・・・。てっきり 「出会った時から」 だと思っていたのでちょっと
読みが外れたというか。新たな始祖精霊の登場についてもですけど。

問題となるのは「ポリ黒」シリーズの今後の展開方針、ということになるのでしょうけど
普通に考えれば「ミステリー」ものっぽく展開していくのか、と拝察しますが・・・・はてさて。

posted by 秋野ソラ at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『で・こ・つ・ん★(4)』

「“紅愛” が表紙なんて珍しい」と思ったら短編集でした、ということで
野島けんじ 先生 & しゅがーピコラ 先生でお送りする『で・こ・つ・ん★』
第4巻は短編4本をした構成となっております。

http://ga.sbcr.jp/novel/dekotsun/index.html


  「もしかして、バレた?」
  「セーフだった」

・・・んなワケねぇだろー! ということでなんかどんどんバレまくってます。
大丈夫か、青龍寮。それでいいのか、泉命女学園。


まぁ、それはひとまず置いておくとしても、今巻は表紙ならびに口絵トップを
飾っている “紅愛” が普段学園内では見せていない表情をのぞかせるシーンが
多かったですね。・・・ヤキモチ焼きなのはそんなに変わらないか。(^^;

“希” に対してもそうですけど、「中等部t−ム合体!」とか言って好感度を
上げさせている場合じゃないでしょうに、“真心” は。(w

そんな “心愛” 分が足りないとか言っている彼の行く末を見守るべく、次の
本編刊行をお待ち申し上げておきます、ということで。

posted by 秋野ソラ at 00:10 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『蒼海ガールズ!(2)』

「GA文庫」 というレーベルにおいて 「女装少年」 を扱う作品の片翼として急先鋒の
名乗り上げを果たした 白鳥士郎 先生の 『蒼海ガールズ!』、第2巻の登場です。
(イラストは やすゆき 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/soukai/index.html


・・・う〜ん、向こうは向こうで容姿はそれとして一応 「武闘派」 な側面も見せてる
と思うんですが、こっちは完全にヒロイン扱いされてますよねぇ、“シューフェン”。
読んでいて 「少年」 であることを疑問視せざるをえない内容でした。(w

#特にイラスト。・・・ジュブナイルポルノかと思いましたよ、一般レーベルなのに。(^^ヾ

あと、女性ばかりの社会構造に起因して・・・・というばかりでもないと思うんですが
ヘンタイさんが多すぎます、《ビシャスホース》のクルーたちは。何と言いますか
「百合」とは少しベクトルが違っちゃってる気がします。ぶっちゃけ。(w

ウチみたいなヨゴれた大人なら別にどうとも言いませんが、未来ある少年少女には
正直ちょっと知ってほしくない世界かもしれません。教育関係団体とかに目をつけられて
R指定とか食らわないことを願うばかりです。(w

posted by 秋野ソラ at 00:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『司書とハサミと短い鉛筆』シリーズ

「電撃萌王」 にて トモセシュンサク 先生の特集が組まれてから決意した、挿絵を
担当されている 『司書とハサミと短い鉛筆』シリーズ(ゆうきりん 先生・著) の
読了に着手しました。来月に新刊が発売されるので、ひとまずは既刊分を。

http://asciimw.jp/search/mode/item/cd/A0803050
http://asciimw.jp/search/mode/item/cd/A0805640
http://asciimw.jp/search/mode/item/cd/A0901430
http://asciimw.jp/search/mode/item/cd/A0903690


ゆうきりん 先生の作品を読ませていただくのは 『でぃ・えっち・えぃ』 以来
ですから、もう3年近く間が空いているということなんですよねぇ。何となく
「ちょっと前のことかな」とか思っていたので時の流れの早さに軽くショックです。


タイトルにある単語の一つ一つにどんな意味があるのか、という表面的なところが
掴めたところで読み進めていくと、「禁書」を回収すべくそれに纏わる怪現象に対して
「何の物語に起因しているのか」を探り当て、≪仕掛け絵本≫ の能力を駆使する──。

という過程において本嫌いの “文人” の成長であるとか、心情の変化であるとか、
“フィフ” や他のキャラクターとの関係であるとか、敵対勢力との戦いであるとか、
そういったものが描かれているのが伝わってくるワケで。読みやすかったですね。

人類を全て「本」と化す計画を阻止できるのか。それまでに “文人” のスキルアップが
間に合うのか。女性関係はどうするのか(笑)。・・・等々といったところを次巻以降の
刊行物で確認させていただこうかと思うところです。


#それにしても、表紙も口絵も挿絵も外で読むにはキケンがいっぱいですな。(w

posted by 秋野ソラ at 00:09 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル