2009年08月15日

『ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ・ジェネシス(1) 放課後のアルテミス』

伊藤和幸 先生/F.E.A.R. による 「ダブルクロス The 3rd Edition」 を元にした初の
リプレイシリーズが満を持しての登場となります。
(イラストは 亜沙美 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=200903000229


矢野俊策 先生、鈴吹太郎 先生、藤井忍 先生といったベテラン・メンバーに加え
『タクティカル・ジャッジメント』 や 『火の国、風の国物語』 を執筆されている
師走トオル 先生をプレイヤーに迎えてのセッションがスタート。

──「レネゲイド」が関わる事件に突如巻き込まれることになった女子高生 “あやめ”。
──「俺が正義だ!」と叫ぶ、疎ましいほどの(笑)正義感に溢れた弁護士 “神崎”。
──「オーヴァード」として機械の様に非日常から日常を守り続けてきた高校生 “コウ”。
──「社長また非人間系キャラですか!(笑)」ということで猫と感覚を共有する “瞳”。

今巻は導入、ということで “あやめ” が「レネゲイド」とどう向き合っていくのか。
“コウ” たちとの出会いやNPCたちとの関係を踏まえて1つの結論に辿り着くまでの過程を
丁寧に描くようにロールプレイしていく諸氏の様子を楽しく拝見させてもらいました。


#「普段はのほほんとしてるのに、戦闘時はプロ!」って設定は社長でなくとも燃えます。(w


中でも初心者と思えない程はっちゃけたロールプレイに加え、弁護士という設定を活かした
活躍の数々が光る 師走トオル 先生の言動にも目が離せません。(w

ラストで 「ファルスハーツ」 との絡みを匂わせるマスターシーンでの引きも気になる所で、
次巻の刊行が楽しみなシリーズの顕現を素直に歓迎したいと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『アイゼンフリューゲル』

── 虚淵玄 先生、そして 中央東口 先生。

往年のニトロプラス作品を知る方なら思わず目に止まる組み合わせではないでしょうか。
「ガガガ文庫」から刊行されました、もう一つの空を飛ぶ者たちの物語。読ませて頂いて
おります。

http://skygarden.shogakukan.co.jp/skygarden/owa/solc_dtl?isbn=9784094511468


  「ついつい勢い余って一冊では終わりませんでした」


完全新作でやって魅せてくれました、虚淵玄 先生。昨今、女性が前に出る作品が多い中で
ここまで無骨に「漢」と称すべき男性たちが空を飛ぶこと、それもとびきり早く、天翔ける龍
よりも早く飛ぶことに執念を燃やす姿を生々しく描いておられます。

特に “カール” の空を飛ぶ姿を今と昔、各々掘り下げて見せることで彼のもつ人間性が
単に設定という枠を超えてより現実味を帯びたものになっていると、また、早く飛ぶことに
対して一筋縄ではいかない道程、絡みつくしがらみが物語に深みを与えていると感じました。

『とある飛空士への恋歌』(著:犬村小六 先生)とはまた一味違って硬派な、ガツンとくる
お話が読んでみたい方に推奨します。少なくとも私は続きが楽しみで仕方がありません。

posted by 秋野ソラ at 00:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『学校の階段(10)』

長らく走り続けてきた青春の無駄足もついにラスト。「筋肉・・・・どうですか?」と告げられた
甘福あまね 先生が描く渾身の絵と共に 櫂末高彰 先生が紡ぎ出す物語の結末は如何に。

http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_01


・・・確かにあんな筋肉ムキムキの子がいたらビックリする、というか正直引くわ。(w


階段レースにおいて “刈谷” と自分にしか垣間見えない「先」を追い求める衝動。
それを受け入れる「茨の道」を選んだことである種、狂気にも似た想いが “神庭幸宏” という
少年の心に宿り始めたのがこれまでのお話。

「他人は結局、自分ではないからこの気持ちを分かってもらえるはずがない」 のは事実。
でもそれは、様子を心配に思う相手の気持ち、差し伸べようとする仲間の手を振り払う理由
にはならない──。

・・・それを「階段部包囲網」のいざござの中で見出したとき、その身と共に物語自体にも
纏い始めていた闇を打ち払って「青春グラフィティ」の只中に舞い戻ってきてくれました。
櫂末高彰 先生、甘福あまね 先生、そして関係者の皆様、完結おめでとうございます。


「FB Online」 に掲載された 「完結メッセージ」 「担当カワサキ 氏との対談」 そして
「特別エンドレスフォー」も楽しませてもらいました。これで『学校の階段』シリーズも
終わるのかと思うと寂しいところではありますが、次回作の発表を楽しみにしておきます。

posted by 秋野ソラ at 00:06 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『マブラヴ(7) ALTERNATIVE 決戦』

アージュ の原作、そして Bou 先生のイラストと共に綴ってきた 北側寒囲 先生の
マブラヴ・オルタが終幕の時を迎えております。

http://dash.shueisha.co.jp/-muvluv/index.html#b07


実際、ゲームだと7冊の分量にはとてもじゃないけど収まらないほどのテキストが
使われているはずで、それをこの冊数に落とし込んで、なおかつ「読める」作品にまで
昇華させた 北側寒囲 先生の功績に敬意を表したいと思います。

  「あいとゆうきの、おとぎばなし。」

一言で表現するのは簡単ですが、その中に含まれる絶望や悲しみ、抗う気持ち、そして
想うという気持ち。“白銀武” たちの垣間見た世界に触れてみたことでその一言が
どれだけ重いか、ということを痛感させられました。

最終巻はかなりページ数を超過してはおりますが、それでも 「北側オルタ」 を最後まで
見届けられて良かったと、心より感じております。北側寒囲 先生、アージュの皆様、そして
スーパーダッシュ文庫編集部の皆様へ、この作品を上梓して下さったことに感謝致します。

posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『がんばれ!消えるな! 色素薄子さん 〜同人誌総集編〜』

先日、「REX COMICS」から第1巻が刊行された 水月とーこ 先生の『薄子さん』。
その同人誌版(総集編)も紹介しておきましょう。・・・時期が時期なだけに。(w

http://smile.poosan.net/mizukitoko/


・・・自分も自動ドアが開かない、というケースは何度か体験しています。(^^ヾ


同人誌で描かれている “薄子” さんは「コミックREX」で連載されているのと比べると
より色素薄めで表されています。加えて幸が薄い感じも強いような気もします。

そんな “薄子” さんを通じて伝えたかった「誰にも幸せになることができる」という
先生の想いに触れて 『薄子さん』 という作品が更に好きになれたと思います。


・・・それにしても、“助手” さんもキャラが強いですねぇ。ステキです。(ぇ

posted by 秋野ソラ at 00:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 同人誌