2009年05月31日
『Kiss×sis(4)【DVD付き初回限定版】』
第4巻にもDVDが付いてましたのでそちらを購入してきました。
【 http://kc.kodansha.co.jp/kiss_sis/ 】
・・・ということでようやく第1話が世に送り出されたワケですが、これで先日
応援ミニイベントに行った感想の一つとして
『少なくとも巨大なスクリーンに映してみんなで観る作品じゃないと思います(w』
と申し上げた意味がお分かりいただけるのではないかと。ここから更に話を進めるごとに
レベルアップさせていく、と監督さんもおっしゃられてましたが・・・・大丈夫ですかね。
成人指定とかくらわないですかね。そこだけが目下の心配事です。(^^;
#とは言いつつも、ひと思いに突き抜けてください、って感じで一つ。(w
で、本編第4巻のほうに視点を移しますと、まぁ、まずはおめでとさんなワケですが
相変わらず流されやすい弟さんのことですので誓いも何も無いというか、同じ学校なので
抑えがきかないというか。・・・やりたい放題というかやられたい放題というか。
とりあえず抑止力が新任教師しかいない中、新キャラクターも登場してますます混迷の度を
深める “圭太” 争奪戦がどうなっていくのか、引き続きその行方を見届けさせて
もらうことに致しましょう。
2009年05月30日
『スイート☆ライン』
「声優」をテーマとする新シリーズ。如月水 先生のイラストと共に登場です。
【 http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko0905.php#new6 】
読中、読後の感想としてまず挙げたいのは「とても読みやすい」ということ。
綴られている文字、それらが織り成す物語が自然と体に馴染むところが
まず素晴らしい点だと思いました。
加えて良いと思ったのが “正午” が “永遠” を応援するのに下心がないこと。
初対面の印象からは垣間見ることの出来なかった彼女の実力に気付いた彼が、純粋にその
桁外れな能力を発揮して欲しいと、ただそれだけを願って手助けする姿勢に惹かれました。
・・・続刊を書く意思が見られるのにタイトルに巻数が入っていないのは、編集部として
売れ行きが読めない印象をお持ちだからなんですかね。十分に良作だと思いますのに。
何なら「愛読者カード」に熱い想いをしたためてお送り致しますよ。>電撃文庫編集部 様
『猫神やおよろず(2)』
ぎんこ 先生と 高畑ゆき 先生によるご町内神さまコメディ第2巻です。
【 http://www.akitashoten.co.jp/CGI/search/syousai_put.cgi?key=search&isbn=233627 】
まずはドラマCD化、おめでとうございま〜す♪
6月5日売りの「チャンピオンREDいちご」vol.14 に第1話を収録したドラマCDが
付いてくる、ということで楽しみにしておこうと思います。
“繭” : 釘宮理恵
“柚子” : 中原麻衣
“芳乃” : 斎藤千和
“壺の精” : 水橋かおり
以上、敬称略の配役とのことですし。(w
今巻は「タレ目が見せる温和さ」と「ツリ目が見せる粗暴さ」のギャップが面白い
ところだったかな、と思います。使い分けるだけでキャラの印象がこうも変わるのかと。
例えば「怒る」というシーンだけでも随分とそれを感じ取ることが出来ました。
ちなみに、お気に入りのエピソードは「お花見ゴーストバスターズ」。喜怒哀楽の機微が
バランスよく混ざっていて落としどころも綺麗でしたし。単なるコメディでまとまって
いたら何度も読み返すことも無かったでしょう。
“ツクヨミ” 様が何やら思惑を秘めながら画策し続けているのが気になるところですが、
いつかこのほのぼのとした雰囲気を打破するまでに至るのか、引き続きゆるゆると
確認させていただくことに致します。
『ミスマルカ興国物語(4)』
急進株、『ミスマルカ興国物語』の最新第4巻が刊行されております。
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=200807000086 】
まさか本当に有言実行してくるとはッ・・・。しかも燃える展開で。ステキです。(w
今巻は “マヒロ” にも一筋縄ではいかない、一枚上手な相手がいるということを
知らしめる内容だったかな、と思います。もちろんそれは彼が叶えたい願いが容易では
ないことを比喩することにもなるかと思いますが。
新しいキャラクターもまたまた登場しました。印象深いのはやはり勇者 “ランデルディー”
と言わざるをえないように思います。あの無敵超人ぶりはいつか超展開で話を進めることの
できる要員として重宝することでしょう、多分。
『創聖のアクエリオン 〜虚空の天翅〜』(Flex Comix) を連載されている 浅川圭司 先生が
「月刊少年エース」7月号からコミカライズをスタートする、ということで益々勢いに乗る
本作に引き続き注目の眼差しを向けておきたいと思います。
#とりあえずアニメ化を目指して突き進んでみるのも一興ではないかと。(w
『夢喰いメリー(2)』
ヒロインファンタジー『夢喰いメリー』、最新刊が刊行されております。
【 http://www.dokidokivisual.com/comics/book/index.php?cid=298 】
「男なら一度はやってみたいシチュエーション・・・二位」
“夢路” が漢を魅せた辺りのシーンが今巻のお気に入り。思わず何度も読み返して
しまいました。その後で強がる場面も良いですね。等身大の少年らしさが出ていて
読み手としても “夢路” の株が上がる内容だったと思います。
一方、計り知れない能力をもつ “メリー” という存在の 「脆さ」 が露呈した
話の流れでもあったかと。それを支えようとする “夢路” の言動が、一挙一動が
好感度アップ的な、コンビの仲を深めていくことになるワケで。
そのへんの一切合切を引き起こすことになった “エンギ” の登場で少し見えてきた
「幻界(ユメ)」 という世界の現状、そして現実世界へと迷い込んできた夢魔たちとが
どう絡んでくるか、まだまだ予断を許さない内容に注目しておきたいところです。
『神曲奏界ポリフォニカ アドレイション・ブラック』
「過去解明編」がいよいよ佳境に入ってきました。
【 http://ga.sbcr.jp/novel/p-black/index.html 】
表紙からして 「やっと来たか!」 という内容でした。インパクトも十分かと。
それにも増して 「えっ、どうなるの?!」 という引き際も気になるところですけれども。
今巻の事件も “マティア” の過去が脇をかすめる形となりました。疑念を確信に
変える一助となったワケですが、“マナガ” への無神経な発言がただ許せなかった
彼女が、執念にも似た想いで事件解決のため核心へと迫っていくところがポイントです。
その事件の裏側で、“シェリカ” にも一つの転機が訪れます。ステップアップと言っても
いいですけど。“レオン” とのやりとりは時系列としてどこに挟まるんでしょうね。
あれも彼女が辿り着いた「精霊との関係」の結論への手助けになっていればと思いますが。
#BUNBUN 先生の描く “コーティカルテ” も久々でしたな。美麗、美麗。(w
さて、『レオン・ザ・レザレクター』 でもキー・パーソンとしての役割を担った彼女が
この 「ポリ黒(過去解明編)」 でも重要なファクターとして振舞ってくれる、とのことで
次巻への期待が一層高まるというもの。待ち遠しい限りです。
2009年05月24日
『GAマガジン Vol.2』
『〜Vol.1』 が2008年8月9日に刊行されているので危うく1年経過するところでしたね。
【 http://ga.sbcr.jp/mgabunko/012833/ 】
大物作家 “アンディ・シグ” 登場、ということでモデルとなっているのはもちろん
しう 先生が「勝てるワケがないだろ」と素直に舌を巻くほど歌が上手いとされる
あの方がモデルでしょうね。
“ヒカル” の「あんぽんたん」ぶりは “イヅナ” 他各位のリアクションに見られる
とおりですが、今回の短編における見所はやはり “デニ子” さんに尽きるでしょう。
・・・どこまでフラグを立てるつもりなのでしょう、“ヒカル” は。(w
【 http://blog.meguru.moo.jp/?eid=848618 】
『神曲奏界ポリフォニカ エイフォニック・ソングバード』、初めて拝読しましたが
「ポリ赤」と時系列がほぼ同じ、ということで登場人物がイイ感じにシェアされていて
面白かったです。カントク 先生のイラストも抜群で、1冊に纏まるのが楽しみです。
・・・まさか 『〜RPG』 からもネタを引っ張ってくるとは思いませんでしたけど。(w
加納正顕 先生の 『〜スピンオフ!』 も良かったです。先生が書いたリプレイ2作目
『貴方と繋がるハーモニー』 がこれまた面白かったので後日必ず感想を書く所存にて。
【 http://ga.sbcr.jp/novel/p-rpg_r/index.html 】
既読シリーズの描き下ろし短編が読める楽しさもありますが、手を出そうか迷っている
作品の雰囲気を掴むこともできる、というビックリドッキリメカ的な面白さもあるのが
本誌の利点かな、と思っています。
・・・ここから更に手が広げられるかは時間の許す限り、ということになりますけどね。(^^;
『MAAYA SAKAMOTO LIVE TOUR 2009 “WE ARE KAZEYOMI!”』
東京公演を観させて頂いた身として、こうして改めてDVDという形であの日のことを
思い起こすと感慨深いというか、つい目頭が熱くなるところもあったりして。
あの日、あの時、「かぜよみの民」でいられたことを誇りに思います。
2004年3月、大阪は「なんばHatch」で行われた「タナボタ3 ニコパチなどなど」に
参加してから約5年。新旧織り交ぜたセットリストをこうして改めて見てみると
素晴らしい構成であったと、坂本真綾 さんの「今」を堪能できる編成であったと思います。
DVDの編集がこれまたMCも含めたほぼ全てを収録しているという最高の出来映えで、
「ライブDVDはこうでなくちゃ!」というお手本みたいな良い仕事をされています。
ファン歴の長い友人曰く、
というのが自分としてもとても共感できるところで。男性の「男らしさ」とは少し違う、
女性が持つ「男らしさ」が 坂本真綾 さんの魅力の一つではないかと。その辺は
MCであったり、唄う姿であったりから感じ取れるのではないかと思っています。
『Lucy』 のピアノ演奏が終わって 『走る』 の Strings イントロが入ってから
「沖祥子カルテット」 の存在が強烈に浮かび上がった感じがします。
まさに東京公演の肝と言ってもいいでしょう。『光あれ』 とか素敵すぎて言葉も出ません。
客席から「青い灯がともる」様子を拝見していましたが、こうしていろいろな角度から
見させてもらうとやっぱり綺麗。これは 坂本真綾 さんが泣くのも分かる、ってもので。
その時の顔も間近に確かめられるのが映像作品としての利点でもありますね。
「ライブが好きになった」という 坂本真綾 さんが、またどこかで、できれば近いうちに
ワンマンで歌声を披露して下さる場を設けていただければと切に願う次第です。
ライブに行った人も、そうでない人も「must buy!」なアイテムということで一つ。
2009年05月23日
『バカとテストと召喚獣(6)』
ドラマCD化、コミック化、そしてTVアニメ化と順調に駒を進める本作も本編6巻目に
突入です。
【 http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_01 】
ゴスロリにスポットを当てた場面を挿絵指定するとは・・・。それは精神汚染されますな。(w
今巻の注目は何と言っても “姫路”。超ニブチンな “明久” が抱く誤解を “美波” が
解消できない状況の脇で健気に、一途に彼との距離を縮めようとする彼女の一挙一動に
思わず応援したくなるのも、お読みいただいた方なら分かってもらえるのではないかと。
また、バカばっかりやっている “明久” や “雄二” も「ここ一番!」というところでは
男を魅せてくれます。ここが『バカテス』という作品の人気を裏打ちする要素の一つでは
ないかと改めて感じさせてくれた内容でもありました。
・・・それにしても 「鉄人」 こと “西村” 先生といい、「召喚システム」の不調により
姿を変えた召喚獣の姿といい、“秀吉” の扱いはすっかり(以下略w。やはりこれは
「性別:秀吉」を提唱するしかないかと、「このライトノベルがすごい!」に向けて。
今のところの目標が10巻までの刊行予定、とのことですでに折り返し地点は過ぎている
らしい本作の今後にはまだまだ期待がもてると共に、どう区切りをつけてくるのかが
楽しくもあり、寂しくもありというところでしょうか。
【 http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/02sp/02a_0904baka/02b_0904baka_sw02.html 】
#「最終問題」が上手いなぁ、と思いました。(w
『世界の危機はめくるめく!(3)』
破壊力抜群のイラストと共に拍車を掛けての第3巻刊行です。
【 http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_05 】
更に迫り来る世界の危機、その予兆を探るべく訪れた「県ヶ浜」に現れたのは
“淳” の妹と名乗る “薫”。限りなく「黒」に近い存在であるのにも関わらず
その片鱗は一向に見えず、“真吾” たちは夏の海をただ満喫する時間が続きます。
しかしながら「妹」というキーワードと露天風呂でのお約束(藤真 先生の挿絵付き)
が繋がったとき、見えてこなかった真実と新たなる謎が一気に去来します。そこが今巻の
一番の見所でもありますし、次巻以降への伏線を多々感じさせてくれる場面でもあります。
また、その裏で粛々と描写される “リーナ” の心境と “穂香” の心情の変化にも
注目すべきかと。・・・もちろん、数々のおいしいお約束なシチュエーションも、ですけど。(w
今巻の内容をステップとした続きが気になるシリーズを引き続き注視したいと思います。
『"文学少女"見習いの、初戀【はつこい】。』
野村美月 先生、竹岡美穂 先生の「文学少女」シリーズ、番外編のお目見えです。
【 http://www.enterbrain.co.jp/fb/pc/08shinkan/08shinkan.html#_02 】
人はそんなにすぐ変わるものでもない、と言いますか “心葉” は結局流されやすいですし
いざというときの踏ん切りの悪さもお変わりなく。まぁ、それでこそ彼らしい、と言う
こともできるとは思います。もちろん、頑張ろうとしている姿を卑下するつもりは更々無く。
『曾根崎心中』 に絡めたとある謎の解明に挑む “心葉” と新入部員の “菜乃”。
“遠子” 先輩がいなくなってどのように真相へと辿り着くことができるのか、が焦点でしたが
「気づかないふりも、目をそらすことも、もうしないって誓ったんだ」
そう誓った彼の想いの強さ、そしてそれが導いた結末を確かめさせてもらいました。
“心葉” はどう思っているか知りませんが、“菜乃” がいなかったら間違いなく
見捨てられたであろう未来であったかと。嫌な顔をされるのが目に浮かぶようです。(^^;
あと、“一詩” が凄く一途で、控えめなのかと思ったらふてぶてしいところもあったり
というところも「らしい」な、と。いつ “美羽” が根負けして彼のアタックを受け入れて
くれるのだろうかと想像すると、ある種の楽しさを覚えずにはいられません。(w
「プロジェクト・メモワール」 もアニメ化だけにとどまらない隠し玉がありそうで
気になるところですが、ひとまずは番外編、短編集の刊行を心待ちにしておきましょう、
ということで一つ。
【 http://www.bungakushoujo.jp/ 】
『アキカン! 8缶めっ』
最新巻は今まで名前だけ出ていた “カケル” の妹が、ついに美麗イラストと共に登場です。
【 http://dash.shueisha.co.jp/-akikan/#b08 】
え〜っと、いわゆる「ヤンデレ」、なのよね? 傾向としては。また1人、特殊な言い回しをする
キャラクターが現れたな、という印象がまず1つ。あの挿絵はアリなのか〜、というのが1つ。
そして恋敵とドタバタの種が増えたな、というのがもう1つ。ひとまず丸く収まったのでヨシ。
それにしても “バニー” にそんな過去があったとは。“カケル” たちが起こした行動、
アイドル・プロジェクトを影に日向に支えてきた場面の数々が映えていたと思います。
結果へ辿り着く過程で描かれる “カケル” の家庭内事情も押さえておきたいところ。
“なじみ” は想いは一直線なのにも関わらず容赦が無いですね、いろいろと。(w
それこそ気心知れた仲、ということなのかと思いますがそこから前に、中々進めないのが
彼女のいじらしいところというか、報われないというか。難しいところです。
次巻はどんなお話で攻めてくるか。読み手として受け止める準備をしておくことに致します。
#『星間飛行』的なネタが混ぜ込めたのは題材としてもタイミングが良かったですね。(w
『迷い猫オーバーラン!(4) みんな私が拾います♪』
第4巻は “乙女” 姉さんのターンです。(w
【 http://dash.shueisha.co.jp/-mayoineko/#b04 】
今巻も今巻とて “乙女” 姉さんが「拾ってきた」 “クリス” の願いを叶えるべく
東奔西走する“巧” たち。その鍵となる人物、“カオル” に対する伏線の張り方には
思わず一本取られてしまいました。“クリス” の「設定」なんて序の口でしたね。
そして “乙女” 姉さんが「困った人たちを助ける」ようになった理由、きっかけが
明らかになる彼女自身の昔話を忘れてはいけません。あんなムチャをやってのける
ことにも立派なワケがある、それを知ったときの感覚は言語化しにくいものが。
一度読み終えた後に改めて口絵にある “乙女” 姉さんの絵を見ると感慨無量です。
聖夜に合わせてプレゼントを用意した “文乃” “千世” “希”、三人の恋のレースに
焦点が当たるのでしょうかね、次は。何はともあれ、楽しみなところです。
2009年05月17日
『CMようこ2』
するワケで、これも「兎塚エイジ」原画展へ出掛けた帰りに回収してきました。
まぁ、今更 菅野よう子 さんの音楽の素晴らしさを語るのは愚の骨頂ですので
差し控えますが、公式ホームページのスペシャルインタビューを読みながら
聴いてみると舞台裏や 菅野よう子 さんの想いが伝わってより味わい深くなるかと。
【 http://www.cmyoko.com/ 】
「だからブラスの曲書くときはとにかく吹いていて楽しい、
演奏している側が楽しい曲を、と思ってやってる。」
・・・って、分かる気がするなぁ。趣きがあって良い意味で際立ってますものね、ブラスの音。
サンプルも公式サイトに上がってますので、「あーこれ聞いた事ある」と思える曲が、
普段テレビCMを観ている方なら必ずあると言っていいと思います。収録曲もジャンルが
多岐に渡っていますので作業用BGMとするのにも適しているのではないでしょうか。
それにしても当時、『いちじよじ』を 菅野よう子 さん自信が唄っていると知ったときの
衝撃ったらなかったですよ。どれだけ多才なんですかと。
#そして聴いているうちに体を左右に揺らさずにはいられなくなるほのぼのさ。(w
2009年05月16日
『本日の騎士ミロク(1)』
「富士見ファンタジア文庫」へ殴り込みをかけたかのように登場した新シリーズ。
高階聖人 先生のイラストに引き寄せられるようなカタチで手に取らせてもらいました。
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_search.php?pcd=200901000093 】
まず結論から言うと「オビに書いてあることは伊達じゃないぞ」と。意外性のある
キャラクター配置、心情描写、そしてテンポの良い話の切り替え、展開の速さと
なかなかどうして、存分に楽しませてもらいました。
すでに2巻の準備に入っている、とのことで刊行をお待ち申し上げる次第です。
剣に人並み以上の自身がある “ミロク” が配属された「赤目隊」。そこで従事する
「剣を使わない仕事」の数々に心が腐りかけ、“ジュジュ”(=ジェルメール姫)に対する
わだかまりと合わせて彼がブチ切れた後からが本作の醍醐味ではないかと思います。
「彼女の声が空虚に聞こえる理由」、それを知ってからの “ミロク” の気持ちの
切り替えは天晴れと言う他に言葉が見当たりませんし、活躍ぶりも心躍る見事なもの。
更に明かされる真実の数々も話を際立たせる役割を十二分に果たしていました。
読み終えてから改めてプロローグを読むと「そういうことね」と感心させられます。
これは大切なことなので2回言いますが、存分に楽しませてもらいました。
田口仙年堂 先生の新シリーズ、期待してもよろしいかと思います。オススメです。
『ソード・ワールド2.0リプレイ 拳と魔封の物語(1)』
監修:北沢慶
イラスト:森沢晴行
以上敬称略、でお届けする「ソード・ワールド2.0」リプレイの新シリーズです。
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_search.php?pcd=200812000050 】
まず読んでみて感じたのは
・「SW2.0」と無印との違いについて丁寧に書かれている
・リプレイであるにも関わらずストーリー性の強い読み物に仕上がっている
ということかな、と。これらの点を活かして、無印においては考えられなかった
「プリースト技能を修得しているキャラクターがいない」という一味違った編成の
パーティが織り成す物語が描けていると感じました。
もちろんその中にはTRPGの醍醐味である突発性、例えば「黒●ゲ危機一発」の件とか
偶然性、例えば1ラウンドに2人も1ゾロを出すといった要素もふんだんに盛り込まれて
います。ここが単に小説だけでは出せない味、魅力の一つと言えるでしょう。
本作のキー・パーソンはやはりルーンフォークの “アン” でしょう。その設定に
見える影の部分は元よりアドベンチャー・パートや戦闘の中に垣間見える冷静な判断の
数々は中々に無視できないところがあるかと。
もちろん、“エイベル” と 「黒いルーンフォーク」 を巡る話が本筋ですので
そちらと合わせて注視しておきたいところ、と言うべきですけど。
また一つ楽しみなシリーズが出てきたな、ということで次巻にも期待しております。
『宙のまにまに(6)』
アニメ放映開始と波に乗る本作、最新の第6巻登場です。
【 http://kc.kodansha.co.jp/content/top.php/1000002541 】
まずはアニメ化についてお喜び申し上げる次第。ちょっぴり専門用語やその説明に
掛かるシチュエーションが多くなりそうな気もしますが、天文とそれに絡んだ
青春の1ページを丁寧に描いていってくれれば、と祈念しておきたいところ。
七夕まつり、望遠鏡研磨会、誕生日パーティー──。高校生の夏、その一幕を飾るには
申し分ないイベントが目白押しの今巻ですが、何と言っても注目は “朔” が進路に
悩んでモヤモヤする場面、それを吹っ切って “文江” と夢を語り合うシーンかと。
高校生の時にそこまで悩むほど正面から向き合っていたことって自分には無かったかな
と思うと同時に羨ましくも感じました。他にも “朔” に対して好意を寄せる存在として
“杏” が一歩前に出てきたところも注目でした。
作中、野辺山の国立天文台に出かけるエピソードがありますけれども、自分も昔、
部活の合宿であの辺りをジョギングしに行ったことがあります。巨大な望遠鏡の数々を
見上げながら見た空には思わず想いを馳せることもあったような気がします。
あと、盆地が夏暑いのは全くもって嘘偽りありません。これも部活で合宿した某S玉県で
イヤというほど体感したので “正志” の叫びが痛いほど良く分かりました。
“路万” 部長が卒業し、今度は “美星” たちにその番が巡ってきたことで天文部員たちの
物語がどう動いていくのか、引き続き期待しておきたいと思っています。
『H+P(3) ─ひめぱら─』
ファンタジック・エロコメの第3巻が刊行されております。
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_search.php?pcd=200901000099 】
「巻数が進むごとに、えっち度アップ!」 と公言する しう 先生の言葉通り、
表紙・口絵・挿絵からして、そして作中の様々な描写からしてえちぃ要素が
パワーアップしています。
このまま突き進んでいったら一体全体どこへ辿り着いてしまうのか。
「富士見ファンタジア文庫」というレーベルがジュブナイルポルノのレーベルに
すげ替わってしまうのではないかとほのかに心配してしまいました。(w
今巻は「トレクワーズの五美姫」の中で魔力が低いことにコンプレックスを抱いている
“アルト” に焦点をあてたお話です。まさかホントに前巻の《誘惑の聖杯》を使って
くるとは思ってなかったのですけれども。
紆余曲折ありましたが “アルト” もようやくコンプレックスを払拭して “恭太郎” に
恋する乙女として五美姫に並んだ形になったのが良かったかと。
魔導スーツの件と合わせて立ち位置が固まった感じがして。
次巻ではどういった形で “恭太郎” のハーレムライフが強化されていくのか、が
引き続き見モノかと思っています。・・・ちょっと空恐ろしいところではありますけど。(^^;
『生徒会の五彩 碧陽学園生徒会議事録(5)』
シリーズ。早々に累計100万部突破で勢いに乗る長編の第5巻にあたります。
【 http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_search.php?pcd=200804000361 】
ホントに “杉崎” を表紙にもってきた「富士見ファンタジア文庫」編集部の
英断にも驚きですが、やはり最も心を動かされたのはあの “知弦” さんが
「もきゅもきゅ」しているところ。
挿絵も含めてのインパクトもさることながら、何と言ってもカワユすぎでした。(w
他にもいつも通りのユルいエピソード満載ですが、そんな雰囲気を一新するかのような
「最終話〜楽園を遠く離れて〜」→「エピローグ」→「真・エピローグ」の畳み込みで
ひとまず「企業編」には決着、ってことでいいんですよね。
引き続いての「卒業編」、ならびにアニメ化情報に期待しております。
2009年05月10日
『瞳のフォトグラフ(1) 特装版』
「Flex Comix」から刊行されておりましたので購入してきました。「特装版」のほうを。
【 http://flex-comix.jp/titles/hitomino.html 】
・・・買いに行った店が「通常版」と「特装版」を別々のところに置いていて、危うく
気付かずに「通常版」を購入するところでしたよ。写真用の光沢紙に印刷した生写真とか
デザイン・ロゴ案、描き下ろしコミック等を収録した小冊子も付いてお得でした。
DTPも出来る、という点が憧れますよねぇ〜。次巻以降も小冊子を付けるのはアリだと
思います。・・・出しておきますか、アンケートハガキ。(^^;
昔、記憶を残せないアンドロイドが「自分が誰と関係していて、何に興味をもったのか」
といったことを思い返せるように部屋の壁一面に写真や切り抜きを張り続けていった、という
お話があったのをふと思い出しました。「想いは記憶(のこ)されるから」のセリフを読んで。
私も Blog 用とかイベントレポート用にコンパクト・デジタルカメラを使っているだけの
ユーザです。ケータイのカメラも使ってますが。・・・最近のケータイは一番最初に購入した
デジカメの機能・性能を遥かに凌駕しているので何とも複雑な気持ちですけど。
先ほどの話ではありませんが、自分も写真を撮ることで「そこに居た自分」の証しを
立てたり、日常という時系列の一掴みを残しておいたり、現時点で興味をもったものは何か
ということを示したり、という潜在的な願望を叶えているのだと読後に自己分析しています。
そんな感じで、ワリと立ち位置が似ている “ハルカ” が今後どんな風に「写真」と
向き合っていくのかが楽しみな作品だと思っています。