2009年03月07日

『ラノベ部(2)』

その内容の特異性から各所で話題を呼んだ、平坂読 先生と よう太 先生による
『ラノベ部』 の続刊がついに刊行の運びと相成りました。

http://www.mediafactory.co.jp/bunkoj/books.php?id=21120


口絵もそうですけど、「ぴぴる──」って出し方、「MF文庫J」的にOKなんですね。(w
・・・というかそれ以外にも他社タイトルの名前がゴロゴロと出てきてますが。

「MF文庫J」にとどまらず、ライトノベルと呼ばれるもの全般にある程度精通してないと
相変わらずその意図せんとするネタやメタな流れを楽しむことが難しい作品ではあります。

あと、私小説のような内容を受け入れられるタイプの人種でないとネタが分かっても
楽しむことはできないかも知れません。それくらいストライク・ゾーンの狭い作品ですが
そのハードルさえクリアすればかなり楽しく、サクサク読めるのは間違いないです。


“龍之介” や “美咲”、“綾”、“潤” の繋がりを示す「ラノベ部はじめて物語」や
“物部” 姉妹の異常性(特に妹)が如実に現れた「妹がこんなに可愛いわけがない」、
留学生 “リア” の入部エピソードやリレー小説等々、キャラを活かしたSSが満載です。

──ライトノベルがある日常、垣間見てみませんか? ・・・なんてね。(w

posted by 秋野ソラ at 01:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『くじびき勇者さま 9番札 誰が大元帥よ!?』

清水文化 先生と 牛木義隆 先生による「HJ文庫」の看板タイトル『くじびき勇者さま』
シリーズ、勢いはとどまることなく9巻目に突入であります。

http://www.hobbyjapan.co.jp/hjbunko/lineup0902.php#novel090202


“ビーズマス” 卿もしつこいですねぇ(w。帝国の大元帥という要職をも押し付けられて
奇襲攻撃を仕掛けてきた西のドラゴン帝国と一戦交えることになった “メイベル” が
そこまで憎いですか、って感じですが。

戦略立案や更なる発明に頭を巡らす “メイベル” の想いを知ってか知らずか、態度が
というか受け答えに最近変化が見られつつある “ナバル” も剣の勇者というよりは
経理の、そして飛行機乗りの達人として頭角を現していて、思わず時の流れを感じます。


ひとまず侵攻を食い止めることは出来ましたが、帝都サクラスの一時遷都、そして
大司教・副大司教の殉職と少なからず被害は受けたということで・・・・というか神儀の
結果次第では「まさか!」の流れも否定できない聖女 “メイベル” の行方はひとまず西へ。

東の大陸で成し遂げたドラゴンとの親睦と同じく、西のドラゴン帝国との和親を
掴むことが出来るのか。砲艦外交の結果を占う次巻の刊行を引き続き楽しみにして
おきたいと思います。

posted by 秋野ソラ at 01:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『アクセル・ワールド(1) ―黒雪姫の帰還―』

第15回電撃小説大賞〈大賞〉受賞作である 川原礫 先生の『アクセル・ワールド』、
HIMA 先生のイラストに惹かれつつ読ませていただきました。

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko0902.php#new1


  「信用できる内容です!」


という 川上稔 先生の太鼓判のとおり、これは「大賞」をとったのもムリないわ
と感じました。今後のご活躍に期待が持てる作家さんの登場を喜ばしく思います。


《ブレイン・バースト》 による「思考能力の超高速化」という設定も面白いですが、
そこから更に “ハルユキ” “チユリ” “タクム” という男2人女1人の幼なじみの
思春期を象徴する心の機微、そして “黒雪姫” の想いが絡み合う展開がまた素晴らしい。

“ハルユキ” や “黒雪姫” などの本来の容姿とそれぞれのアバターの見栄えの違いを
HIMA 先生のイラストが十二分に補ってくれています。電脳世界、という難しい素材にも
そつ無く対応されているところも流石の一言です。

次巻は今夏刊行予定、とのことですが4月にはWeb上で大人気を博したという
オリジナル小説『ソードアート・オンライン』が登場するそうですのでそちらも
期待しておきます。

posted by 秋野ソラ at 01:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『ゾアハンター(6)』

大迫純一 先生、BUNBUN 先生が描くゾアハンター “黒川丈” と新たなる知的生命体
として進化し続ける異形「ゾーン」との戦いも6巻目を迎えることになりました。

http://ga.sbcr.jp/novel/zoahunter/index.html


  「敵を倒すことが『勝ち』なんじゃなくて、生きて戻ることが『勝ち』なんだ」

今まで数々の「ゾーン」と、そして分身とも言える “ゴースト” と対峙してきた
“黒川丈” の言葉の重さを、“結城音緒” という少女が、“宇崎裕隆” という青年が、
そして “ダリア” というアンドロイドが身をもって体感する──。

・・・正直、今巻のラストを読み終えたときの感覚は表現するのが難しいくらいの衝撃と
熱い想いでいっぱいでした。大迫 先生の紡ぎだした「書きたくなかった」一つの結末、
しっかりと受け止めさせてもらいました。

BUNBUN 先生のイラストがまた要所要所、ピンポイントでイイ挿絵を投入してくるので
話の流れと共にただただ感嘆しきりでした。


ここまで来てまず間違いなく秀作に位置づけて文句なしの本作もいよいよ次巻が最終回。
今巻の結末を受けて二人の “ジョウ” は何処へ辿り着くのか。最後までしかと見届ける
所存です。


#「ゾアハンターの銃プレゼント」ってまたアナタ。・・・応募するか。(w

posted by 秋野ソラ at 01:43 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル