2008年12月20日

『バカとテストと召喚獣(5)』

「ファミ通文庫」の看板タイトル、井上堅二 先生 & 葉賀ユイ 先生でお送りする
『このライトノベルがすごい!2009』作品部門第3位の『バカテス』が長編5巻目の
刊行を迎えております。

http://www.enterbrain.co.jp/fb/08shinkan/08shinkan.html#_02


・・・ホント、キャラ同士のやりとりが一々楽しくて仕方ないですね。
外で読むときは注意したほうがいいですよ。ついつい吹き出しそうになりますから。(w


またとんでもないキャラ設定をもって登場した “明久” の姉、“吉井玲” の登場で
現状を維持するためにも勉強しなくてはならなくなったワケですが、前巻で秘めた想いを
より一層強くした “美波” の様子は、というと・・・。

まぁ、妹の “葉月” をある意味「ダシ」にするような形で少し互いの距離を縮めた
かのように見えましたが、勉強会で “姫路” も密かに押せ押せの攻勢を見せているので
それほど進展は無いかな、といったところでしょうか。

どちらか一方に倒してしまうと今ある『バカテス』の流れを崩してしまうような気も
しなくはないですし、かといってグズグズしていると修羅場→ジェノサイドまっしぐら
ということにもなりかねませんし・・・。

とりあえずその点については 井上堅二 先生の力量に期待するほかに無いのですが。


それにしても入浴についての “秀吉” とのやりとりなんか、もう最高ですね。
どれだけ人を倒錯させたら気が済みますか、井上 先生。(w

posted by 秋野ソラ at 00:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『羽矢美さんの縁結び』

深川拓 先生、美弥月いつか 先生でお送りする「一迅社文庫」の新作です。
・・・いや、別に巫女さんに惹かれただけで手に取ったワケではないのですよ。(w

http://www.shop.ichijinsha.co.jp/book/booksearch/booksearch_detail.php?i=75804029


何て言うんですかね、こういうのも「叙述トリック」って言うんですかね。
挿絵指定の仕方も多分狙ってやっていたと思いますので、読み進めていくうちに
すっかり「勘違い」させられてしまいました。

・・・表紙、口絵にそう描いてあるのにも関わらず。(^^ヾ

なので、“真守” が感情の高ぶりを見せたときは最初「あれっ?」と思って
ついていけなくて一回読み返しました、その時点で。それで「そう言えばそうか!」
と思いを新たに見直しながら一気にラストまで読了した次第です。

・・・いやぁ、うまいこと一杯食わされました。これは「技能賞」モノですね、個人的に。

posted by 秋野ソラ at 00:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

『Ultimate A-Style2』

refeia さんのジャケットイラストと制作コンセプトに惹かれて手に取った一枚です。
・・・まぁ、ぶっちゃけ原曲聴いたことあるのはあんまりないですけどね。(^^;

http://www.hobirecords.com/a_style2/


  REMO-CON、sampling masters MEGA、DJ Shimamura、teranoid、Ryu☆ ・・・

などなど敬称略ですが、見慣れた方々がリミキサーとして入っておられますので
個人的にはアリなリミックスが多くて聴きやすかったです。

  ・『SW2K9』(REMO-CON)
  ・『still dope』(teranoid feat. MC KENT)

といったオリジナル楽曲も良かったですし

  ・『水平線まで何マイル? (REDALiCE House Mix)』
  ・『行け!夢ドリーム (flowing down mix)』
  ・『100グラムの恋心 (DJ Shimamura's Horny Hardcore Remix)』

あたりはリミキサーの方々の「らしさ」が見える楽曲だったと思います・・・・が今回は
『ガチャガチャきゅ〜と・ふぃぎゅ@メイト (Ryu☆Remix)』(Ryu☆)が頭一つ
抜きん出た格好になったかな、と感じています。


およそBPM 200 で疾走しつつ、基本四分打ちのバスドラ、追走する裏打ちのハイハット、
主旋律のユニゾン、分かりやすいベースライン・・・・などに合わせて

  「ソ ソ ラ ラ# ド 〜 ラ# ラ ラ ド ・ ラ# ♪ ・・・」
  「ソ 〜 ソ レ・ラ#♪ ソ 〜 ソ レ・ラ#♪ ・・・」

といった例のフレーズをひたすら楽しむというシンプルかつハッピーな構成に、自然と
体がリズムを取ってしまいます。・・・これはクラヴとか「箱」で流すのに最適ですね。

posted by 秋野ソラ at 00:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | CD

『とある飛空士への追憶』

犬村小六 先生、森沢晴行 先生でお送りする今作。購入しようかどうか迷っていた
のですが、「このラノ」 の推薦文に後押しされるカタチで手にとってみました。

http://gagaga-lululu.jp/gagaga/lineup/200802.html#02


・・・結論、読んでおいて「正解」でした。私も推薦しておきます。オススメです。

一縷の望み、とも言える幼少時代の思い出と現在とのリンクのさせ方。
“ファナ” と “シャルル”、立場の違う2人が心通う過程の自然さ。
そして、死と隣り合わせの戦闘機アクションを擬人的に描く描写の秀逸さ。

色々な要素が、パズルのピースがしっかりとはまったかのようにまとまっていて
読了した後は何となく「カリオストロの城」を見終わったかのような清々しさに
包まれましたよ、胸の内が。


お読みになった方にはあのラストを否定的に感じる方もいらっしゃるかも知れませんが
2人の背景なども考えると私はあれで良かった、と思っています。

少しずつ自分らしさを取り戻していく “ファナ” が可愛く(w、そして凛々しかったです。

posted by 秋野ソラ at 00:21 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2008年12月14日

『このライトノベルがすごい!2009』

この度、『このライトノベルがすごい!2009』 は購入して読みましたので、こちらを
参考にしながら今年のライトノベルを、私なりに総括をしてみようかと思います。

作品ランキングは10位までなら wiki に載っているので参考にしてみるのも良いかと。


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18ページからの「今、最も熱いライトノベルはコレだ!! BEST 60 発表!!」
から見てみますと、10位までなら 西尾維新 先生の作品以外は全部読んでます。

#・・・『戯言』シリーズとか、読んだこと無いんですよね・・・。

ランキング全体で見てみると 32 作品、半分以上のタイトルに手を伸ばしている
ことが分かりました。これが多いのか少ないのかは分かりませんが・・・。(^^;


一つ注目しておきたいのは 37 ページの「著者別得点ランキング」。この中で
田中ロミオ 先生、杉井光 先生はシリーズごとの票を集めると10位以内に位置できる
人気がある、ということなんです。

特に 杉井光 先生は 74 ページ「目利きが選ぶ 2009年 注目の作家&作品」や
168 ページ「2008年をソーカツ 2009年を展望 直木賞からコアファン向け作品まで」
でも名前が挙がるほど注目作品が多く発表された年でもありました。

私個人としても2008年の注目作家は 杉井光 先生でしたので、ある意味嬉しい結果です。


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46ページ「このキャラクターがすごい!」、特にその中の「総合ランキング」に
注目してもらいたいのですが、なんと言っても

  “木下秀吉”@『バカテス』 が堂々の2位

なのが素晴らしい。しかも女性部門での票が少なからず含まれてます。(w
キャラを生み出した井上堅二 先生、葉賀ユイ 先生もすごいですが、今回投票された
皆さんもステキすぎです、発想が。(w


50ページ「このイラストレーターがすごい!」の「総合ランキング」を見ると
ゲーム関係者やコミック関係者から引っ張ってきた方々の名前が散見されるように
なってきてます。・・・最初から当たりくじ引きにいってるようなもんですかね。


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68 ページの「書店売り上げランキング」において「各レーベルごとの現状」について
言及がありましたが、

  ・「富士見ファンタジア文庫」の好印象な刷新
  ・「角川スニーカー文庫」の低迷

は読者サイドから見ても強く感じるところです。特に後者。『ハルヒ』が刊行されない
穴を埋められているとは到底思えませんので、今後どうしていくのか、動向が注視
されるものと思います。

#『ミスマルカ』は読んでいて、かつ絶賛応援中なんですけど・・・。
#購入タイトルはすっかり少なくなりましたからねぇ、「スニーカー文庫」は。マジメに。


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103ページからは 「今、おもしろいライトノベルはコレだ!」 と銘打ってジャンル別の
作品(計 231 作品)紹介が行われていますが、この中で自分が読んだことのあるモノから
趣向が見えるかどうか検証してみようと思います。


  ・世界の命運!:
                  5 / 15 作品[ 33 %]
  ・働く人々:
                  3 / 15 作品[ 20 %]
  ・愛しき日常:
                  13 / 31 作品[ 42 %]
  ・恋がいっぱい:
                  9 / 15 作品[ 60 %]
  ・忍び寄る闇:
                  9 / 23 作品[ 39 %]
  ・バトル!バトル!バトル!:
                  5 / 23 作品[ 22 %]
  ・微笑みと涙と:
                  3 / 15 作品[ 20 %]
  ・レッツ倒錯!:
                  4 / 7 作品[ 57 %]
  ・いざ、冒険へ!:
                  1 / 7 作品[ 14 %]
  ・部活でGO!:
                  3 / 7 作品[ 43 %]
  ・スペシャルコンテンツ:
                  4 / 7 作品[ 57 %]
  ・ノベライズ:
                  3 / 15 作品[ 20 %]
  ・リプレイ:
                  10 / 13 作品[ 77 %]
  ・ボーダーズ:
                  0 / 23 作品[ 0 %]
  ・モダンクラシックス:
                  4 / 15 作品[ 27 %]


・・・分かるかなぁ、これで。(w

とりあえず「リプレイ」は読み込んでることは分かるか・・・。
あとはラブコメとか、日常描写に特化した作品も好きそうに見えるかも。
そしてあんまり意識してませんでしたがイロモノには手を出してるみたいです。(w


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ちなみに『このライトノベルがすごい! SIDE-B』136ページの「LOVE作品ガイド」
で検証してみると以下の通りになります。


  A1 : 9 / 10 作品[ 90 %]
  B1 : 2 / 3 作品[ 67 %]
  C1 : 6 / 9 作品[ 67 %]
  A2 : 10 / 16 作品[ 63 %]
  B2 : 2 / 4 作品[ 50 %]
  C2 : 5 / 8 作品[ 63 %]

  ※作品分類:
    A ・・・ ヒロイン1人、B ・・・ ヒロイン2人、C ・・・ ヒロイン3人以上
    1 ・・・ コメディ 、2 ・・・ シリアス



・・・「コメディ」も「シリアス」も分け隔てなく読んでるように見えるなぁ。
で、「ヒロイン1人」のパターンが圧倒的に多くて、「2人」よりは「3人以上」で
スラップスティックなほうが若干好ましいと感じている、のかも知れない。


まぁ、雑食なんですよねぇ、簡単に言っちゃうと。(ぉ


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今年も 200 冊くらいは少なくともライトノベルを読ませて頂いたと思っているのですが
紹介したいタイトルにそれほど困らない日々が続いていた気がします。振り返ってみると。

#むしろ、紹介し損ねた作品も、ちらほらありました。


そんな感じで来年も「読んでいて良かった」と思える作品の数々に出会えると良いな、と
心密かに願っています。・・・今年を総括するのは少々早いのですけどね、ホント。(^^;

posted by 秋野ソラ at 00:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル