キャンペーンは終わっても、紡がれる物語はとどまる所を知らない。
そんな「へっぽこーず」たちの外伝的な話を詰め込んだ長編の2作目です。
【 http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=200703000565 】
途中、“ヒース” が出てこなくなったまま話がどんどん進んでいくのを見て
「どうしたんだろう?」とやきもきさせられましたが、どうやらいなくなって
いた間に “イリーナ” との関係を見つめ直していたようで。
幼なじみ、というか妹のように扱ってきた彼女との繋がりを再認識すること
によってまた一つ成長しようとする彼の姿には賞賛の言葉を贈りたい
ものです。
今回の見せ場はやはりなんと言っても “イリーナ” がグレートソードを
≪女王≫ の ≪巨大蟻(ジャイアント・アント)≫ に叩きつけたあのシーン。
浜田よしかづ 先生の見開き挿絵も光る演出でした。
グレートソードに映る自分の顔に、というよりはその大剣に惚れ惚れする
“イリーナ”を描いた口絵もなかなかのもの。彼女の性質が良く現れていた
一枚と言えるでしょう。
どれほど時間が掛かろうとも、納得のいく形で次巻以降の作品も発表して
いただきたいと思いつつ、秋田みやび 先生には今後とも頑張って欲しいと
祈念する次第です。