主従か、盟友か、それとも───。
海冬レイジ 先生・著、松竜 先生・絵、による「人」と「人ならざるもの」を
題材としたミステリー 『夜想譚グリモアリス』 シリーズ第2巻です。
【 http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=200702000387 】
あとがきを見る限りでは、第1巻の売れ行きは想定以上あったものと見て
良いのでしょう。まずはその点に祝辞を述べておきたいところです。
重度のシスコンであり、物事に対してシニカルなスタンスを保ち続ける
“桃原誓護” が 教誨師(グリモアリス)“アコニット” の力を借りて
逆転裁判の如く起死回生の大逆転劇をもたらす様が良い感じです。
各シーンごとに時系列を示す番号が振られているので、後で読み返して
「これはそういうことだったのか」と思いを新たにしてみるのもこの作品を
楽しむもう一つの方法であると言えるでしょう。
“アコニット” と “鈴蘭” の関係も気になりますが、彼女と “桃原誓護”
との間柄も気にしつつ、次巻以降も読み進めていきたいと思っております。