ということで、先月の短編集から連続刊行、そして無事に最終話を迎えた
葵せきな 先生の「マテゴ」こと『マテリアルゴースト』第5巻です。
【 http://www.kadokawa.co.jp/bunko/bk_detail.php?pcd=200610000099 】
前巻で初出のキャラがキー・パーソンになる、とありましたので
「主人公も殺されてるし、この先どうなるんだ?」と思っていたら
まさかそう来るとは。
・・・いや、よくよく思い返してみれば確かにそうなる布石はいくつも
敷いてあったのも否めないワケで。ということで “真儀瑠紗鳥” が
「先輩」という殻を完全に崩すシーンなんかは特に印象的でした。
最終的には、“式見蛍” の一癖も二癖もあるハーレム・ライフへと
突入することになりますが、彼の「死にたがり」な人生からすれば
それは遥かに幸せな生活であることは言うまでも無く。
こうして見てみると、やっぱり “真儀瑠紗鳥” のひねくれ具合が
一番好きかなぁ、と思います。“神無深螺” のとぼけ具合も捨て難い
ところですけれども。
最後のシーンについて個人的な解釈を付け加えるとすれば、やはり
あの後は輪廻の輪に還るべき描写のように見えます。いつか「帰宅部」
メンバーが日本を裏から牛耳るまで見守る、というのもアリですが。(w
なにはともあれ、この物語を提供して下さった 葵せきな 先生、
てぃんくる先生、その他関係者の皆様に感謝を。楽しませて頂きました。
次回作がどうなるかはまだ分かりませんが、期待しておくことに致します。