2017年01月19日

『エクスタス・オンライン 02.Santa-Xを待ちきれない』

久慈マサムネ 先生が贈るエクスタシーVRMMOファンタジー。第2巻は聖夜に適用される
という修正プログラムを前に魔王殺しのアイテム入手クエストが2Aクラスに与えられます。
(イラスト:平つくね 先生)

http://sneakerbunko.jp/bookdetails/?pcd=321605000168


前回の戦いでやらかした“洸”はリーダーシップを発揮できず、立て直そうとする“朝霧”
も上手く立ち回れず浮足立つ2Aクラス。距離を保とうとする“駆流”も相変わらず深入り
する場面を見せたりと“愁子”をやきもきさせます。もちろんいやらしい目にも遭います。

そんな中、船を入手して新大陸への進出を決める2Aクラス。エルフの国とダークエルフの国
の確執を目にした彼らの選択、それを裏から操作しようと図る“駆流”との周囲に見えない
駆け引きで楽しませてくれます。ヘルランディアをまとめるためのポエムの数々も同様に。

今回、話の軸を担うダークエルフ“サタナキア”が背負う重い過去、そして振舞いにご注目。
一方、地下霊園で見つかった、今は存在しない当初の魔王としての存在である“サタン”が
思わぬ形で牙をむく展開に「Santa-X」は何をしでかしたのか、続刊が気になる今日この頃。

posted by 秋野ソラ at 00:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月18日

『ダンジョン娘とハーレムしたい! 〜レベル1冒険者ゼロの英雄譚〜 1』

三河ごーすと 先生が「小説家になろう」で発表していた作品が書籍化。ダンジョンを作る
女性体の精霊に人と同じ愛情を抱ける少年が彼女たち「ダンジョン娘」を助ける物語です。
(イラスト:フジシマ 先生)

http://www.es-novel.jp/booktitle/34dungeonmusume.php
http://ncode.syosetu.com/n6975dn/


性行為なしで子供を作ることができるダンジョン娘。もたらされる資源やアイテムに目を
付けた人々はやがて彼女らを異性として認識しなくなった世界で駆け出しの冒険者“ゼロ”
はダンジョン娘ハーレム計画に巻き込まれる。公然とハーレムを目指すその目的とは──。

生徒会長“イザベル”に共感し、彼女に紹介された“メイ”と“アルミナ”でパーティを
組んで計画実行に乗り出す“ゼロ”。そこへ思いもよらず彼らの前に立ちはだかることに
なる幼なじみの“マギサ”。その背景にはダンジョン娘にも色々な者がいるという事実が。

“ゼロ”がレベル1のまま、という理由がやがて迎える窮地も含めてターニングポイント
になること、そして回避方法の一ひねり具合が熱く、見どころと言えます。“マギサ”が
後半で見せる可愛い仕草がツボです。彼の積年の夢は叶うのか、続きが楽しみな物語です。

posted by 秋野ソラ at 00:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月17日

『猫と竜と冒険王子とぐうたら少女』

アマラ 先生が贈る竜と猫、そして人間が紡ぐファンタジー作品に続刊が登場。火吹き竜に
育てられた猫たちが巣立ち、出会った人たちと送る活き活きした日々の様子を描きます。
(イラスト:大熊まい 先生)

http://tkj.jp/book/?cd=02656401
http://ncode.syosetu.com/s5614b/


「猫と竜」「黒猫と王子」「白猫と少女」「母猫と少女」とプロローグで前巻の登場人物
を振り返ってくれる気配りが実にありがたい。すんなりと各短編へ入り込んでいくことが
できます。個性豊かなキャラクターたちを思い出すだけで微笑ましい感情が想起されます。

王子の世間知らずぶり、ぐうたら少女のゆるやかな成長ぶり、新米教師のヘタレぶり、と
連れ添う猫たちとのやりとりが楽しい各々の物語。それらが「魔法学園」キーワードで
繋がりそうな雰囲気に続刊への期待が高まる次第。宝島社さん、よろしくどうぞなのです。

もちろん、振り返った以外の猫たちも登場します。“ヤジュウロウ”の風来坊ぶりが好み。
そして母猫がついに動き出す。アークデーモンと「羽のおじちゃん」のリアクションが
同じなのに思わず笑みが。威厳もへったくりもない。母は強し、ですがこちらも如何に。

posted by 秋野ソラ at 00:54 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月16日

『転生太閤記〜現代知識で戦国の世を無双する〜』

津田彷徨 先生の「カクヨム」連載作品が満を持しての書籍化。大学受験を前に事故死した
不運な少年が気がつけば戦国時代の農民となって生まれ変わり、成り上がりを目指します。
(イラスト:獅子猿 先生)

http://kadokawabooks.jp/product/114/
https://kakuyomu.jp/works/4852201425154961853


「クソ、謀ったな目薬屋!」喧嘩を売ってきた山脇の三男坊“重信”に捨て台詞を言わせ
たやすく退ける少年“萬吉”。彼こそ後の“黒田官兵衛”として名を馳せる男、その傍ら
には天文二十四年、播州の地に転生し、彼と共に切磋琢磨する“秀一”の姿があった──。

奇しくも同じ名前の少年に生まれ変わった“秀一”が知識量豊富だからこそ人並み外れる
ことを嫌って慎重にその手札を切ろうとする言動が興味深い。故に時の傑物たちに興味を
持たれることになるワケで。話の折に挟まれる歴史の人物たちの紹介が何気に助かります。

そして、数々の日本刀に魅せられた先生のこだわりぶりが物語のそこかしこに出てくる点
にも、それを時に華麗に、時に荒々しく振るう男たちの活躍にも注目。幼き日に交わした
“萬吉”との約束を果たすべく「あの男」のもとに辿り着いた“秀一”の今後に期待です。

posted by 秋野ソラ at 00:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2017年01月13日

『僕の妹はバケモノです』

鹿角フェフ 先生の「第1回カクヨムWeb小説コンテスト・ホラー部門大賞」受賞作。既刊
『これが異世界のお約束です!』とは打って変わって、畳みかける恐怖が読者を襲います。
(イラスト:ヤタ 先生)

http://kadokawabooks.jp/product/109/
https://kakuyomu.jp/works/4852201425154929290


寝坊助な高校生の“暁人”を起こしてくれるのは妹の“夢衣”。だが違和感が付きまとう。
なぜなら彼女は一年前に交通事故で死んだはずだからだ。恐る恐る仏壇にある妹の写真を
彼が確かめたその時、仏壇の扉を勢いよく閉める無機質な妹の顔を目の当たりにする──。

死んだはずの妹が高校へ通うことに何ら違和感を抱かない周囲もさることながら、学校周辺
で1年前から奇妙な死体を生み出し続ける殺人鬼の存在に全く覚えのない“暁人”も異常。
何が起こっているのか、何が正しいのか、分からないまま進む物語に恐怖感を煽られます。

そして“暁人”へ突き付けられる信じたくない現実と選ばなくてはいけない選択肢に悲壮感
を滲ませる彼の機微に注目。妹という存在の喪失感を味わった彼だからこそたどり着いて
しまった結末はぜひ読んでご確認いただきたい。お薦めです。アンコールがまた怖いコレ。

posted by 秋野ソラ at 00:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル