2012年01月29日

『乙女ゲーの攻略対象になりました・・・。』

「メディアワークス文庫」 にて 『騙王』 を上梓した 秋目人 先生が、乙女ゲームを舞台に
美少女か命か、選択を余儀なくされるデスゲーム・ラブコメを連れて電撃文庫に登場です。
(イラスト/森沢晴行 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1201.php#new16


「乙女ゲーっていうのは──」、と妹の力説を聞く破目になる “湊” がその乙女ゲーと
呼ばれるジャンルのゲーム世界の一員である、と気付いてからの行動が興味深い。何せ
自身は「攻略されたことがない」上に「死にまくる」ということを知ってしまうのだから。

実は 「どんな死が訪れるのか」 が伏せられているのもポイントだと思うのですが、それを
回避しようとすべく動いてみても結局は数あるイベントにどんどん巻き込まれて、また回避
しようとして・・・と、まるでセカイとのせめぎ合いをするかのような展開も面白い。

もちろん登場人物、いわゆる 「攻略対象」 も一癖も二癖もあって楽しませてくれます。
「妹のいるセカイと姉のいるセカイはどちらが正しいのか」 とか 「“乙女” にしか見る
ことのできない選択肢がバグるのは何故か」 とか謎も多くて次巻でどう動くか楽しみです。

posted by 秋野ソラ at 01:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年01月28日

『VS!! ―正義の味方を倒すには―』

正義の味方と悪の組織。華々しく火花を散らす対立構造とは別に無下に命を散らしていく
戦闘員。その一人である “21号” の擦れた生き様と逆転劇を 和泉弐式 先生が描きます。
(イラスト/白羽奈尾 先生)

http://dengekibunko.dengeki.com/new/bunko1201.php#new17


悪の組織もそんなに単純じゃないんだよ! という見せ方だけではなく、史上最強の怪人が
意外な行動に出てみたり、本作の主人公 “ニーイチ” も厭戦的でどこか達観している様を
出してみたり、と意外性の演出が巧みに盛り込まれていて面白い。

そんな彼も怪人 “ジャバウォック” に懐かれ、人並みなひと時を過ごすうちに少しずつ
心境の変化が生まれて、やがて来る戦闘員たちの窮地において、その胸の内に秘められた
ヒーローに対する反抗心を燃やすようになるといよいよ展開としては熱い流れに。

正義の味方たちのとある弱点を掴んでから畳み掛けるバトルも安易に勝ちを拾わせない
ように二転三転させていった点も良かったと思います。“ニーイチ” のシニカルな部分が
映えたと感じました。何より読みやすかったですし、オススメしていい一冊かと思います。

posted by 秋野ソラ at 00:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年01月27日

『僕と彼女と幽霊の秘密』

喜多南 先生の第2回『このライトノベルがすごい!』大賞・優秀賞受賞作に続編が登場。
幽霊を引き寄せる性質をもつ少女が幽霊を生き返らせようと願い、行動していきます。
(イラスト:みよしの 先生)

http://tkj.jp/book/?cd=70886501


“桃果” の負った心の傷からして彼女の 「願いを叶えたい」 という想いを止めることは
なかなかに難しい。“クロ” のもつ力からすればもう少し早く対処することもできたかも
知れませんが、まぁ、それをして彼らしいと言うしかないでしょう。

今巻では人一倍、責任感の強い “緋色” の本質に触れたワケですけれども、あの弱点は
可愛らしいにも程がある。ギャップ大事。“黄” もおませさんというか、小悪魔というか
なんかいろいろと大変ですねぇ “クロ” は、という感じで。

“ルリ” って何なの? という本質をひた隠しにしながら 「勘違い」 を元に上手く話を
進めていくスタイルを掴んだところで、また意味ありげなエピローグを挟んできましたよ
この方は。“紫音” も気が気じゃないってね、ということで次巻に続きますかね。

posted by 秋野ソラ at 01:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年01月26日

『墜落世界のハイダイバー(4)』

六塚光 先生が送るスカイダイブ・バトル・シリーズ、第4巻にして最終巻。日本に通じる
門が開くとき、“要” そして “アッシュ” の胸に湧き上がる想いとは、如何に。
(イラスト:オサム 先生)

http://www.kadokawa.co.jp/lnovel/bk_detail.php?pcd=201103000923


「オ・ルヴォワール」。彼の別れの言葉は再び成立させてしまうのか。そんな未来を覆した
のはやはり “要” でした。「グレートゲート」 の説明が何となく繋がってきそうな予感は
してましたけど、実際に見せられれば 「やってくれたなぁ」 という感じで。

それにしても “オルランド” の、心から引きそうなほど静かな狂気ぶりにインパクトが
残るというか、“ルクレツィア” もそうなんですけど。ホントにどうしようもない父と母
としか言いようが無い。よくもまぁ立派に育ったものだと思いますよ、その子供たちは。

胸の大きさで地位も名誉も、そして力も決まってしまうというトンデモない設定に度胆を
抜かされた本作も、辿り着いてみれば落ち着くべきところに落ち着きましたし、因果応報
とも言える結末でした、ということで一安心。六塚 先生、執筆お疲れさまでございました。

posted by 秋野ソラ at 01:20 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル

2012年01月25日

『ライトノベルの楽しい書き方(10)』

〆切破りから始まった 本田透 先生のラブコメディがついに完結。父 “半次郎” によって
別離する憂き目にあう “剣” と “八雲” の関係にどんな終止符が打たれるのでしょうか。
(イラスト:桐野霞 先生)

http://ga.sbcr.jp/novel/lightnovel/


・・・なんか “ゆうな” が「ひよこ」になってますけど(苦笑)。2人だけだったら絶対に
成立してない恋物語であったなぁ、と思います。ライトノベル作家を説得できるのはライト
ノベル作家だけ、という落としどころも本作らしさが出ていたのではないかと。

まぁ、正直言いますと “剣” の比類なきネガティブ思考は体に馴染まなかったりするので
ここまで来る間に何度そのページをめくる手を止めようかと思ったものですが、2人の恋の
行方を見届けるまでは、と奮起して 「空月」 まで読みきることができました。

まさか実写映画になるとか思わず正気を疑いたくなる展開もみせた「ラノたの」ですが、
こうして無事に、前向きなカタチで完結して良かったと思います。あとがきの振り返り
など読んでいると頓に、ということで 本田 先生、完結おめでとうございます。

posted by 秋野ソラ at 00:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | ライトノベル